40代からの髪がパサパサする原因は?日頃からできる対策を紹介

40代必見!髪がパサパサする原因と日頃からできる対策を紹介

40代を迎えて、「最近、髪がパサついてまとまらない」「若い頃に比べてツヤやハリがなくなった気がする」とお悩みではありませんか。

鏡を見るたびにため息が出たり、手ぐしを通すたびに髪が引っかかって落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

しかし、「年齢のせいだから仕方ない」と諦めるのは、まだ早いです。

実は、40代の髪のパサつきは、原因を正しく理解し、日々のヘアケアを少し見直すだけで、大きく改善が期待できるのです。

本記事では、多くの40代が直面する髪のパサつきについて、その根本的な原因から、自宅で始められる具体的な対策まで徹底的に解説します。

年齢にとらわれず、自信の持てる美しい髪を、一緒に目指していきましょう。

「髪がパサパサする」とはどのような状態?

「髪がパサパサする」とはどんな状態?

そもそも「髪がパサパサする」とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。

一般的に、髪のパサつきには以下のようなサインが見られます。

  • 髪の表面からツヤが失われ、光が当たっても反射しない
  • 手触りがゴワゴワ・ザラザラしていて、潤いが感じられない
  • 乾燥して広がりやすく、スタイリングしてもまとまらない
  • 枝毛や切れ毛が目立つ

健康な髪は、うろこ状の「キューティクル」が規則正しく並び、髪内部の水分やタンパク質をしっかりと守っています。

しかし、さまざまな要因によってキューティクルが剥がれたり傷ついたりすると、そこから水分や栄養分が逃げ出してしまいます。

こうして髪が乾燥し、ツヤやまとまりを失ってしまう――これが、髪のパサつきの正体です。

皮膚とは異なり、髪の毛には自己修復機能がありません。

一度傷んでしまった髪は、基本的には元に戻らず、切るしか方法がないのです。

そのような状態を防ぐには、髪のパサつきに気付いた時点で、できるだけ早くケアを始めることが大切です。

40代で髪がパサパサになる原因

40代で髪がパサパサになる原因

40代になって急に髪質の変化を感じるのは、はっきりとした理由があります。

それは単に「歳を重ねたから」という漠然としたものではありません。

実際には、長年の生活習慣の蓄積に加え、女性特有のホルモンバランスの変化といった、複数の要因が複雑に絡み合って起こる現状なのです。

ここからは、その主な原因を詳しく見ていきます。

女性ホルモンの減少

髪のパサつきやハリの低下に大きく関わっているのが、女性ホルモン「エストロゲン」の減少です。

エストロゲンは、肌のハリや潤いだけでなく、髪の成長を促し、ツヤやしなやかさを保つためにも欠かせない存在です。

しかし、40代を迎えると、その分泌量は徐々に減少していきます。

その結果、髪は水分を保持する力を失い、乾燥しやすくなってしまうのです。

また、頭皮の皮脂分泌量も低下するため、髪を守る天然のバリア機能が弱まり、ダメージを受けやすくなるのです。

年齢とエストロゲンの状態、髪への影響をまとめると、以下の通りです。

年代女性ホルモン(エストロゲン)の状態髪への影響
20〜30代分泌量がピークに達し、安定しているハリ・コシ・ツヤがあり、健康的な状態
40代分泌量が減少し始める(更年期)水分保持能力が低下し、パサつきやうねりが目立ち始める
50代以降分泌量がさらに減少し、閉経を迎える髪が細くなり、乾燥や抜け毛が加速

長年のダメージ蓄積

髪は皮膚と違い、自己修復ができません

つまり、これまで蓄積された紫外線や摩擦、熱ダメージなどは、すべて“見えない負債”として蓄えられているのです。

若い頃は気にならなかったダメージも、40代になって髪自体の保水力や弾力が低下することで、一気にパサつきや広がりとして表面化してきます。

特に、紫外線は髪のタンパク質を破壊し、キューティクルを傷つける大きな原因となります。

また、毎日のドライヤーやヘアアイロンの熱、ヘアカラーやパーマの薬剤なども、知らず知らずのうちに髪に負担をかけています。

生活習慣の乱れ

髪は、健康状態を映し出す鏡ともいわれるほど、日々の生活が髪質に表れます。

健やかな髪を育むためには、髪の土台である頭皮の環境を整えることが不可欠です。

しかし、忙しい40代は、仕事・家事・育児と毎日が目まぐるしく、どうしても生活リズムが乱れがちです。

睡眠不足は髪の成長を促す成長ホルモンの分泌を妨げるほか、栄養バランスの偏った食事は、髪の主成分であるタンパク質やビタミン、ミネラルの不足を招きます。

他にも、慢性的なストレスは頭皮の血行を悪化させ、髪に必要な栄養が届きにくくなる原因になります。

カラーやパーマによるダメージ

40代になると、白髪染めの頻度が増える方も多いのではないでしょうか。

しかし、カラー剤やパーマ液に含まれる薬剤には、キューティクルを開くアルカリ剤が含まれています。

このアルカリ剤によって、髪内部のタンパク質や水分が外部に流出しやすくなり、深刻なダメージにつながります。

繰り返し施術を行うことで、髪は栄養不足の状態に陥りやすくなり、パサつきやゴワつきといったダメージが蓄積してしまうのです。

合わないシャンプーやトリートメント

毎日何気なく使っているヘアケア製品が、実はパサつきの原因になっている可能性もあります。

特に、市販のシャンプーに多い「ラウレス硫酸Na」などの高級アルコール系の界面活性剤は、洗浄力が非常に強いのが特徴です。

これらの成分は、汚れだけでなく頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥を招くことがあります。

40代のデリケートな頭皮や髪には、やさしく洗えるアミノ酸系のシャンプーや、保湿力の高いトリートメントへの見直しがおすすめです。

40代からの髪パサパサを改善するためのヘアケアのコツ4選

40代からの髪パサパサを改善するためのヘアケア

髪がパサつく原因がわかったところで、ここからは具体的な改善策を見ていきましょう。

高価なトリートメントや特別なケアも効果的ですが、何より大切なのは、日々の基本的なヘアケアを丁寧に行うことです。

どれも今日からすぐに実践できる簡単な方法ばかりなので、ぜひ日々の習慣に取り入れてみてください。

【コツ1】自分の髪や頭皮にあったシャンプーを選ぶ

パサつき改善の第一歩は、シャンプー選びの見直しから始まります。

40代の髪と頭皮は、乾燥しやすくデリケートになっているため、洗浄力がマイルドで保湿力の高いアミノ酸系シャンプーがおすすめです。

アミノ酸系の洗浄成分は、髪や頭皮と同じタンパク質からできているため、潤いを守りながら、優しく洗い上げてくれます。

シャンプーを選ぶ際は、成分表示をチェックする習慣をつけましょう。

以下の表を参考にしながら、自身に合ったシャンプーを探してみてください。

シャンプーの種類主な洗浄成分特徴こんな人におすすめ
アミノ酸系ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa などやさしい洗浄力+高い保湿力。
頭皮への刺激が少ない。
髪のパサつき、乾燥、ダメージが気になる方、敏感肌の方
高級アルコール系ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na など洗浄力が強く泡立ちが良い。価格が安いものが多い。脂性肌、すっきり洗いたい方(乾燥肌の方は注意)
石けん系石ケン素地、脂肪酸ナトリウム など洗浄力が高いが、肌に優しい。やや髪がきしみやすい。成分にこだわりたい方、さっぱりとした洗い上がりが好きな方

私たちコスメフェリーチェがご提供している「KOHAKU」は、毎日のヘアケアを通じて理想のヘアスタイルを叶えるためのシャンプー&トリートメントです。
「KOHAKU」の成分や使い方について、詳細はこちらをご確認ください。

【コツ2】頭皮は優しくもみ洗う

シャンプーの目的は、髪の汚れを落とすことだけではありません。

頭皮の余分な皮脂や汚れを落とすことも、シャンプーの大切な役割です。

ゴシゴシと力を入れてこするのではなく、指の腹を使って頭皮を優しくマッサージするようにもみ洗いしましょう。

頭皮の血行が促進され、健康な髪を育てる土台が整います。

また、シャンプー前の予洗いも重要です。

ぬるめのお湯で1〜2分しっかりと髪と頭皮を流すことで、汚れの約7割が落ち、シャンプーの泡立ちもよくなります。

結果として、髪への摩擦が減り、ダメージ予防にもつながります。

【コツ3】洗い流さないトリートメントを使う

お風呂上がりの濡れた髪は、キューティクルが開いており、非常にデリケートでダメージを受けやすい状態です。

濡れたまま放置すると、どんどん水分が蒸発し、パサつきの原因になります。

そこで活躍するのが、洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)です

オイル、ミルク、ミストなどさまざまなタイプがありますが、自分の髪質や好みの仕上がりに合わせて選ぶのがポイントです。

タイプごとの特徴とおすすめの髪質は、以下の通りです。

タイプ特徴おすすめの髪質
ヘアオイル保湿力が高く、髪をコーティングしてツヤを出す。
熱から守る効果も高い。
パサつきがひどい、広がりやすい、髪が太い・硬い方
ヘアミルク水分と油分をバランス良く補給し、しっとり柔らかく仕上げる。髪が細い・柔らかい、乾燥やダメージが気になる方
ヘアミスト髪に水分を補給し、サラッと軽い仕上がり。
寝ぐせ直しにも使える。
髪が細い、ベタつくのが苦手な方、軽いダメージの方

【コツ4】ドライヤーの使い方を見直す

濡れた髪を乾かすドライヤーの工程は、美髪を育てる上で非常に重要です。

乾かし方ひとつで、髪の仕上がりは驚くほど変わるため、正しい乾かし方をマスターして、ダメージを最小限に抑えましょう。

具体的な手順とポイントは以下の通りです。

手順詳細
タオルドライは優しく濡れた髪をタオルでゴシゴシこするのは絶対にやめましょう。
キューティクルが傷つき、パサつきの原因になります。
タオルで髪を優しく挟み込み、ポンポンと軽く叩くようにして水分を吸収させます。
特に、吸水性の高いマイクロファイバータオルがおすすめです。
根元から乾かすドライヤーは、まず髪の根元、つまり頭皮から乾かし始めます。
根元に風を送り込むように、指で髪を持ち上げながら乾かすと、早く乾くだけでなく、トップに自然なボリュームも出ます。
仕上げは冷風で全体が8割ほど乾いたら、ドライヤーの風を冷風に切り替えます。
温風で開いたキューティクルを冷風でキュッと引き締めることで、髪の水分が逃げにくくなり、ツヤのある仕上がりになります。
このひと手間が、見た目の印象を大きく左右します。

日常生活でできる3つのパサパサ髪対策

日常生活でできるパサパサ髪対策

美しい髪を育てるために大切なのは、日々のヘアケアだけではありません。

日々の生活習慣の見直しこそが、髪の根本的な改善につながる鍵です。

ここでは、日常生活の中で少し意識するだけでできる、髪のパサつき対策をご紹介します。

【対策1】紫外線対策をする

お肌と同じように、髪や頭皮も紫外線によってダメージを受けています。

紫外線は髪のタンパク質を破壊し、乾燥やパサつき、さらにはヘアカラーの色落ちの原因にもなります。

特に春~夏は、紫外線量が急増するため注意が必要です。

外出時には、帽子や日傘を活用したり、髪用のUVカットスプレーを使ったりして、紫外線から髪を守る習慣をつけましょう。

また、紫外線を浴びやすい分け目は、定期的に場所を変えるのも効果的です。

【対策2】規則正しい生活習慣を心がける

髪は健康のバロメーター。

不規則な生活は、髪の質にも如実にあらわれます。

特に意識したいのが、バランスの取れた食事、質の良い睡眠、適度な運動の3つのバランスです。

髪の主成分であるタンパク質をはじめ、ビタミンやミネラルなど、髪の成長に必要な栄養素を日々の食事からしっかりと摂取しましょう。

髪に良い栄養素役割多く含まれる食品
タンパク質髪の主成分(ケラチン)を作る肉、魚、卵、大豆製品、乳製品
亜鉛ケラチンの合成を助ける牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ類
ビタミンB群頭皮の新陳代謝を促す豚肉、レバー、うなぎ、マグロ、納豆
ビタミンA/C/E頭皮の血行を促進し、抗酸化作用がある緑黄色野菜、果物、ナッツ類、植物油

さらに、質の良い睡眠は、髪の成長ホルモンの分泌を促進します。

毎日7時間前後の睡眠と、適度な運動習慣が、美しい髪を育てる土台になります。

生活習慣と髪の関係について以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

抜け毛の原因は睡眠不足?睡眠の質を上げるための対処法を徹底解説

【対策3】カラーリングやパーマなどの頻度を見直す

カラーやパーマでおしゃれを楽しむことは、気分を高めてくれる大切な要素です。

とはいえ、これらの施術はどうしても髪に負担をかけてしまいます。

パサつきを感じ始めたら、美容師さんと相談して、施術の頻度を見直してみるのも一つの方法です。

併せて、以下のような負担を減らす工夫を取り入れると良いでしょう。

  • 根元のリタッチだけにする
  • 髪に優しいオーガニックカラーを選ぶ
  • 施術と同時にトリートメントで栄養を補給する

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

最後に、40代の髪のパサつきについて、よくある質問とその回答を紹介します。

Q.髪がパサパサでも切らなくて大丈夫?

髪がパサついているからといって、必ずしも髪を切る必要はありません。

まずは正しいヘアケアを続けることで、ツヤやまとまりを取り戻せるケースも多くあります。

ただし、ダメージの度合いやスタイルの好みによって、カットが効果的なこともあります。

例えば、

  • ひどく傷んでいる場合:毛先を整えることで、髪全体のまとまりが良くなり、扱いやすくなる
  • 髪が長い場合:髪の長さが負担になりやすいため、少し短くすることでパサつきを感じにくくなることも
  • 気分を変えたいとき:思い切ってショートヘアにしてみるのも気分転換になる

まずはヘアケアをしっかり試し、それでも改善が見られない場合やスタイルチェンジを検討したい場合には、美容師に相談しながら判断すると安心です。

Q.ドライヤーと自然乾燥、どっちが傷む?

意外に思われるかもしれませんが、自然乾燥は髪にとって大きなダメージ要因になります。

その理由は、以下の通りです。

自然乾燥の影響詳細
キューティクルの損傷髪が濡れたまま状態が続くと、キューティクルが開いたままになり、摩擦や外的刺激で剥がれやすくなります。
これにより、髪の水分や栄養分が失われ、パサつきや枝毛の原因になります。
頭皮のトラブル濡れた頭皮は雑菌が繁殖しやすく、臭いや炎症の原因になることがあります。
また、血行が悪くなり、髪の成長にも影響を与える可能性があります。
摩擦によるダメージ自然乾燥中に髪同士がこすれ合うことで、キューティクルが傷つきやすくなります。
特に、ロングヘアや髪の量が多い場合は、摩擦によるダメージが大きくなる傾向があります。

つまり、自然乾燥は楽であること以外にメリットはありません。

正しいドライヤーの使い方を身につけて、毎日のヘアケアを丁寧に行いましょう。

Q.白髪ケアとパサつき対策は同時にできる?

正しい方法を選べば、白髪ケアとパサつき対策は両立可能です。

白髪ケアとパサつき対策を同時に行う方法は、以下の通りです。

  • 白髪染めトリートメントを活用する
  • 補修成分や保湿成分が配合されたヘアケア製品を使う
  • 帽子や日傘で紫外線対策をする
  • ドライヤーを正しく使う
  • 髪の健康に必要な栄養素を食事で摂取する

ポイントは、毎日少しずつでもケアを続けることです。

無理なく継続することが、髪の変化につながっていきます。

まとめ:正しいケアを続ければ、40代の髪はもっと輝く

まとめ:正しいケアを続ければ、40代の髪はもっと輝く

髪のパサつきは、女性ホルモンの変化、長年のダメージ蓄積、そして日々の生活習慣が複雑に絡み合って起こります。

しかし、それは決して「年齢のせい」と諦めるべきものではありません。

原因を正しく理解し、シャンプーの選び方から髪の乾かし方、食生活に至るまで、毎日の小さな習慣を見直していくことで、あなたの髪は変わります。

大切なのは、焦らず、諦めずに、自分に合ったケアを継続することです。

髪がツヤと潤いを取り戻すと、見た目が若々しく見えるだけでなく、心まで明るく前向きになれるはずです。

自信を持てる美しい髪を取り戻すためにも、できそうなケアから、コツコツと実践してみましょう。

ABOUT US
五藤 良将(ごとう よしまさ)
五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。

研究分野:糖尿病、AGEs、動脈硬化

免許・資格:
• 医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員著書、論文所属
• 医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長
• 医療法人社団五良会 理事長

専門領域:
• 医療 > 外科・内科以外の診療科 > 皮膚科
• 医療 > 外科・内科以外の診療科 > 美容皮膚科