「最近、鏡を見るたびに生え際が薄くなってきた気がする……」そんな悩みを抱えていませんか?
生え際の薄毛に悩む方は、男性だけでなく女性も多く、原因も人それぞれです。
しかし、薄毛の進行を食い止めるためには、自身の薄毛の状態を正しく把握し、原因を理解することが第一歩です。
本記事では、生え際の薄毛の見分け方と、薄毛になる原因、対策について詳しく解説します。
生え際の薄毛に悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
目次
この生え際は薄毛?セルフチェックをしてみよう

生え際の薄毛は、初期段階ではなかなか気づきにくいものです。
しかし、早期に発見し対策を講じることで、進行を遅らせることができます。
以下では、生え際の薄毛を見分けるための具体的な方法を紹介します。
指2本分以上後退している
額の広さをチェックする簡単な方法として、指の本数で測る方法があります。
眉毛を上げてできた上のおでこのシワから髪が生えている頭皮までの距離を、指2本を使って測ってみましょう。
正常な状態では、指2本分程度の距離が目安です。
もし、指2本分よりも明らかに広くなっている場合は、生え際が後退している可能性があります。
定期的にチェックすることで、わずかな変化にも気づきやすくなります。
前髪を下ろしても地肌が透ける
以前は気にならなかったのに最近前髪を下ろすと地肌が透けて見えるようになったな、という場合も注意が必要です。
これは、髪の毛全体のボリュームが減少し、特に生え際の髪が細くなっているサインです。
分け目を変えてみたり、光の当たり方を変えたりして、さまざまな角度から確認してみましょう。
髪が急激に薄くなった
数カ月前と比較して、明らかに生え際の髪の毛が薄くなってきたと感じる場合は、薄毛が進行している可能性があります。
気になる場合は、数カ月前の写真と同じ画角で写真を撮ると、変化に気づけるはずです。
特に、AGA(男性型脱毛症)や円形脱毛症などは進行性の脱毛症であるため、早めの対策が重要です。
急激な変化に気づいたら、専門家への相談も検討しましょう。
生え際が薄毛になる原因

生え際の薄毛には、さまざまな原因が考えられます。
原因を特定し、適切な対策を行うことが、薄毛の進行を食い止める上で非常に重要です。
以下では、主な原因について詳しく解説します。
AGA(男性型脱毛症)
AGA(男性型脱毛症)は、生え際の薄毛の一般的な原因の一つです。
男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が毛母細胞に作用することでヘアサイクルが短くなり、髪の毛が十分に成長する前に抜けてしまうことが原因です。
AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると薄毛が広範囲に広がってしまう可能性があります。
初期の段階でも髪質の変化や頭皮が透けて見えるなどのサインが出やすいため、早期に気づくことが重要です。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症は、髪の毛が引っ張られることによって引き起こされる脱毛症です。
ポニーテールや編み込み、オールバックといった頭皮を強く引っ張る髪型を長期間続けることで、毛包がダメージを受け、髪が抜けやすくなります。
牽引性脱毛症が原因で、生え際の薄毛も目立つようになることがあります。
特に、牽引性脱毛症は女性や長髪の方に多く見られるので、自分は該当していないか十分にチェックしておきましょう。
以下の記事では、牽引性脱毛症について詳しく解説しています。
気になる方はぜひご一読ください。
ホルモンバランスの変化
生え際の薄毛の原因として女性に多いのが、ホルモンバランスの乱れです。
特に、出産後や更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減少するため、ヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増加することがあります。
また、経口避妊薬の服用や甲状腺機能の異常などもホルモンバランスに影響を与え、薄毛の原因となることがあります。
生活習慣の乱れ
不規則な生活習慣は、頭皮の血行不良や栄養不足を引き起こし、髪の成長を妨げます。
具体的に、以下のような生活習慣は髪の健康を損ない、薄毛を進行させる原因になります。
- 睡眠不足:成長ホルモンの分泌が抑制され、髪の成長が妨げられる
- 偏った食生活:亜鉛やビタミンB群など、髪の成長に必要な成分が不足すると、髪の成長スピードが落ちる
- 過度な飲酒や喫煙:血管の収縮を引き起こし、毛根への栄養供給を阻害する
過度なストレス
ストレスは、自律神経の乱れや血行不良を引き起こし、頭皮環境を悪化させます。
また、ストレスによって血管が収縮し、毛根への栄養供給が滞ることで、髪の成長が阻害され、結果的に抜け毛が増加することがあります。
慢性的なストレスは、薄毛だけでなく、さまざまな健康問題を引き起こす原因になります。
溜め込みすぎず、自分に合った適切なストレス解消法を見つけることが重要です。
頭皮環境の悪化
頭皮環境の悪化は、健康な髪の成長を妨げます。
、、以下のような症状がみられる場合、頭皮環境が適切な状態ではないため抜け毛や薄毛が進行しやすくなります。
- 頭皮の乾燥:フケやかゆみが発生し、毛根にダメージを与えやすくなる
- 脂漏性皮膚炎:過剰な皮脂が毛穴を詰まらせ、髪の成長を阻害する
- 血行不良:毛根に十分な栄養を届けられず、髪が細くなる
- 頭皮の炎症:アレルギーや雑菌の繁殖によって発生する。毛包が弱くなり、髪の成長を阻害する。
- 毛穴の詰まり:新しい髪が生えにくくなる
- 頭皮の硬化:血行が悪くなることで栄養を届けにくくなり、髪の成長が妨げられる
こういった症状を防ぐためには、洗浄力の強いシャンプーの使用や不十分なすすぎ、シャンプーの洗い残しなどがないように気をつけましょう。
こうした行為は、頭皮に必要な皮脂を取り除きすぎたり、毛穴を詰まらせたりする原因になります。
また、紫外線による頭皮へのダメージも、頭皮環境を悪化させる要因の一つです。
特に生え際は紫外線を受けやすい部位であり、直射日光を長時間浴びることで、頭皮の状態が乱れやすくなります。
適切なシャンプー選びや丁寧な洗髪、紫外線対策などで、頭皮環境を整えましょう。
今日からできる生え際の薄毛対策

生え際の薄毛は、日々のヘアケアを見直すことで改善が期待できます。
以下では、今日からできるヘアケア方法をご紹介します。
頭皮マッサージ
頭皮マッサージは血行を促進し、髪の毛に必要な栄養を届けやすくする効果があります。
以下のポイントを意識しながらやってみましょう。
- 指の腹で優しく揉みほぐす
- 生え際から頭頂部に向かって行う
- 力を入れすぎない
- 1日に数回、数分程度行う
特に、生え際は念入りに行うのがおすすめです。
入浴中や髪を洗うとき、お風呂から上がった後など、頭皮が温かく血流の良い状態で行うと、より効果的です。
頭皮に優しいシャンプー
洗浄力の強いシャンプーは、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥や炎症の原因となることがあります。
おすすめは、頭皮への刺激が少なく、優しく洗えるアミノ酸シャンプーです。
生え際の薄毛が気になる方は、このアミノ酸系シャンプーを選び、頭皮をいたわるように優しく洗いましょう。
アミノ酸系シャンプーの選び方のポイントは、以下の通りです。
- ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルメチルアラニンNaなど、アミノ酸系の洗浄成分が配合されているものを選ぶ
- 香料や着色料などの添加物が少ないものを選ぶ
- 泡立ちが良く、洗い上がりがしっとりするものを選ぶ
栄養バランスの良い食事
健康な髪を育てるためには、栄養バランスの良い食生活が不可欠です。
髪の主成分であるタンパク質をはじめ、ビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素をバランス良く摂取しましょう。
特に、亜鉛、鉄分、ビタミンB群は、髪の健康に重要な栄養素です。
髪に良い栄養素をまとめると、以下の通りです。
栄養素 | 効果 | 多く含む食品 |
---|---|---|
タンパク質 | 髪の主成分となる | 肉、魚、卵、大豆製品 |
亜鉛 | 髪の成長を促進する | 牡蠣、牛肉、豚肉、レバー |
鉄分 | 血行を促進し、髪に栄養を届ける | レバー、ほうれん草、ひじき |
ビタミンB群 | 頭皮の健康を保つ | 豚肉、レバー、玄米 |
ビタミンE | 血行促進、抗酸化作用 | ナッツ類、植物油、アボカド |
もし食事だけでは不足しがちな栄養素がある場合は、必要に応じてサプリメントを活用するのもおすすめです。
規則正しい生活
睡眠不足や不規則な生活は、ホルモンバランスを乱し、薄毛の原因となることがあります。
毎日同じ時間に寝起きしたり、十分な睡眠時間を確保するように心がけましょう。
睡眠中には成長ホルモンが分泌されるため、頭皮の回復や髪の生え変わりが活性化されます。
睡眠時間だけでなく、睡眠の質を向上させることも重要です。
就寝前の入浴やストレッチ、適度な運動などを取り入れると、質の良い睡眠を取れるため、おすすめです。
ストレス解消
過度なストレスは、自律神経の乱れや血行不良を引き起こし、薄毛を悪化させる可能性があります。
自分なりのストレス解消法を見つけ、溜まったストレスはこまめに発散するようにしましょう。
- 趣味に没頭する
- 運動をする
- 瞑想をする
など、自分なりにリラックスできる時間を持つことが大切です。
過度なストレスが原因で、不規則な生活や食欲不振など、他の薄毛の原因につながるリスクもあります。
自分なりに、上手にストレスと向き合っていきましょう。
紫外線対策
紫外線は頭皮の乾燥や炎症を引き起こし、薄毛の原因となることがあります。
外出時には帽子や日傘を着用するなど、紫外線対策を徹底しましょう。
また、UVカット効果のあるヘアスプレーやヘアオイルを使用するのもおすすめです。
髪型の変更
薄毛を隠すために、髪型を変えてみるのも一つの方法です。
毎日同じスタイルで髪を結んでいる方の場合、それが原因で牽引型脱毛症になったり、血行不良を巻き起こしているかもしれません。
時々髪型を変えることで、頭皮の血行不良を防ぐことができます。
また、薄毛が気になる方であれば、髪を短くして生え際を隠せるショートヘアや、髪にボリュームを与えられるレイヤースタイルに変更するのもおすすめです。
育毛剤の使用
育毛剤は、頭皮環境を整えることで、抜け毛を予防してくれる効果があります。
生え際の薄毛が気になる方は、育毛剤の使用を検討してみるのもおすすめです。
育毛剤にはさまざまな種類があるため、自分の症状や頭皮の状態に合ったものを選ぶことが大切です。
選び方のポイントは以下の通りです。
- 有効成分が入っていることを確認する(例:ナイアシンアミド、センブリエキスなど)
- 自分の頭皮タイプに合ったものを選ぶ(乾燥肌、脂性肌など)
- 副作用のリスクを確認する
- 継続して使用できる値段のものを選ぶ
なお、育毛剤については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
脱毛症かも?と思ったら専門家に相談を

生え際の薄毛の原因が脱毛症の場合、自己判断によるケアだけでは、改善が難しいことがあります。
中には、放置すると薄毛が進行してしまう進行性の脱毛症もあるため、早めに専門家へ相談することが重要です。
専門家、特に皮膚科医やAGA専門クリニックでは、マイクロスコープなどを用いて頭皮や毛髪の状態を詳しく診断し、脱毛症の原因を特定してもらえます。
また、場合によっては血液検査や遺伝子検査などを行い、脱毛症のリスクや進行度合いを把握できます。
脱毛症の治療は、早期に開始するほど効果が期待できることが多いと言われています。
生え際の薄毛が気になり始めたら、早めに専門家に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。
なお、治療が受けられる医療機関は以下の通りです。
医療機関の種類 | 特徴 | 治療方法 |
---|---|---|
皮膚科 | 一般的な皮膚疾患の治療を行う。AGA治療も対応している場合がある。 | 外用薬、内服薬 |
AGA専門クリニック | AGA治療に特化した専門的な医療機関。 | 外用薬、内服薬、自毛植毛、HARG療法など |
美容外科 | 美容的な観点から脱毛症治療を行う。 | 自毛植毛、HARG療法など |
医療機関を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 専門医が在籍しているか
- 治療方法の種類が豊富か
- 値段が明確か
- カウンセリングが丁寧か
- 口コミは悪くないか
最適な医師を選ぶため、複数の医療機関でカウンセリングを受け、比較検討するのもおすすめです。
まとめ:できることから生え際の薄毛対策を始めよう

今回の記事では、生え際の薄毛に悩む方々に向けて、その原因と対策を解説しました。
生え際の薄毛は生活習慣の乱れや過度なストレス、頭皮環境の悪化など、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こります。
まずは自身の生え際の状態をセルフチェックし、薄毛のサインを見逃さないことが大切です。
指2本分以上の後退、前髪を下ろしても地肌が透ける、急激な薄毛などの兆候があれば、早めの対策を心がけましょう。
本記事で紹介した情報を参考に、ご自身の生え際の状態を改善し、健康な髪の毛を取り戻してください。