頭皮ニキビの原因は?今日からできる対処法と予防法も解説

なかなか治らない頭皮ニキビ、その原因をご存知でしょうか。

「気づくといつも同じ場所にニキビができている」「治ってもすぐに再発する」と困っている方も、多くいます。

実は、頭皮ニキビの多くは、日常生活の中にある”ちょっとした習慣”が原因になっていることがあります。

本記事では、頭皮ニキビの主な原因を詳しく解説し、今日からできる対処法や予防法をご紹介します。

シャンプーの選び方から生活習慣の見直しまで、健やかな頭皮を取り戻すためのヒントが満載です。

ぜひ最後まで読んで、清潔な頭皮を一緒に目指しましょう。

頭皮ニキビの原因

頭皮ニキビは、放置すると炎症が悪化し、抜け毛の原因になることもあります。

この章では、日常生活に潜む頭皮ニキビの主な原因を4つご紹介します。

過剰な皮脂による毛穴の詰まり

頭皮は顔のTゾーンと同様に皮脂腺が多く、皮脂の分泌が非常に活発な部位です。

特に気温や湿度が高い時期は皮脂の分泌量が増えやすく、毛穴が詰まりやすくなります。

毛穴が詰まることで炎症や頭皮ニキビ、抜け毛の原因になることもあるため、生活の中で注意が必要です。

以下のようなシーンでは、過剰な皮脂による毛穴の詰まりが起こりやすくなります。

  • 運動後や夏の暑い日:汗と皮脂が混ざり合って毛穴を詰まらせる
  • 帽子やヘルメットの長時間着用:頭皮が蒸れて皮脂が過剰に分泌される

乾燥によるバリア機能低下

頭皮が乾燥すると、バリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなります。

炎症を起こしやすくなるため、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖につながるリスクが高まります。

日常生活において頭皮の乾燥を招いてしまう可能性があるシーンは、主に以下の通りです。

  • 洗浄力の強いシャンプーを使いすぎたり、洗いすぎたりして必要な皮脂まで洗い流してしまう
  • 冬場の乾燥した空気や、エアコンの効いた部屋で長時間過ごす

部分的な乾燥と皮脂のアンバランス

頭皮全体が乾燥しているわけではなく、部分的な乾燥が引き金となり、他の部分で皮脂が過剰に分泌されている状態も、頭皮ニキビの一因です。

これは、乾燥している箇所をカバーしようとして、皮脂腺が過剰に活発になるために起こります。

日常生活では、以下のようなシーンで部分的な乾燥による皮脂の過剰分泌が発生します。

  • 紫外線によるダメージ:頭皮の一部が乾燥し、その部分の毛穴が詰まりやすくなる
  • カラーリングやパーマ:薬剤で頭皮が部分的に炎症を起こし、乾燥する

生活習慣の乱れ

不規則な生活習慣は、体の内側から頭皮環境を乱す大きな要因のひとつです。

ホルモンバランスが崩れることで皮脂の過剰分泌を招き、毛穴の詰まりや炎症を引き起こします。

さらに、睡眠不足やストレスによって免疫力が低下すると、ニキビの原因菌に対する抵抗力も弱まります。

生活習慣の乱れが起こりやすいシーンには、以下のようなものがあります。

  • 夜更かしが続き、睡眠時間が十分に確保できていない
  • 脂っこい食品や糖分の多い食品を頻繁に摂取する
  • 仕事や人間関係でストレスを抱え、精神的に不安定な状態が続く

ストレスと髪のトラブルとの関係については、以下の記事でも詳しく解説しています。

【医師監修】抜け毛の原因はストレス?特徴と対策方法を徹底解説

頭皮ニキビの原因を特定する方法

頭皮ニキビの原因は三者三様です。

効果的な対策を見つけるためには、まず原因の特定が重要です。

本章では、頭皮ニキビの原因を特定するための4つのステップを紹介します。

頭皮の状態をチェックする

まずは、ご自身の頭皮の状態をよく観察してみましょう。

例えば、以下のポイントをチェックしてみてください。

  • ニキビの場所と数:どこに、どのくらいの数のニキビがあるかを確認する
  • ニキビの種類:赤ニキビ、白ニキビ、黄ニキビなど、ニキビの種類を観察する
  • 頭皮の乾燥状態:頭皮が乾燥しているか、ベタついているかを確認する
  • 炎症や赤み:ニキビの周りに炎症や赤みがないかを確認する
  • フケの有無:フケが多いか、少ないか、フケの種類(乾燥したフケか、脂っぽいフケか)を確認する

以上の点をもとに頭皮の状態を把握しておくと、原因を特定するための手がかりになります。

例えば、下記のような仮説が立てられます。

  • ベタつきが強く、赤ニキビが多いなら → 皮脂過多や洗髪不足が原因かも
  • 乾燥+フケが目立つなら → 紫外線やシャンプーの刺激が強すぎるのかも
  • 特定の位置に繰り返しできるなら → 帽子や枕カバーなどの接触が関係している可能性も

生活習慣の振り返り

次に、ご自身の生活習慣を振り返ってみましょう。

特に以下の点に注目してみてください。

  • 睡眠時間と質:十分な睡眠時間を確保できているか、睡眠の質は良いか
  • 食生活:脂っこい食事や甘いものを頻繁に摂取していないか、栄養バランスは偏っていないか
  • ストレス:日頃からストレスを感じやすいか、ストレスを解消する方法を持っているか
  • 運動習慣:定期的に運動を行っているか

こうした生活習慣の乱れは、皮脂の過剰分泌やバリア機能の低下を引き起こし、頭皮ニキビの原因となりかねません。

ストレスや寝不足も、頭皮ニキビの一因です。

シャンプー&ヘアケア製品の見直し

現在使用しているシャンプーやヘアケア製品が、頭皮に合っているかを見直してみましょう。

以下の点に注意して確認してみてください。

  • 成分:刺激の強い成分や、アレルギーを引き起こす可能性のある成分が含まれていないか
  • 洗浄力:洗浄力が強すぎるシャンプーではないか
  • 使用感:使用後に頭皮にかゆみや刺激を感じないか

自分の頭皮と合わないシャンプーやヘアケア製品を使い続けていると、頭皮の炎症や乾燥を引き起こし、ニキビの原因となる恐れがあります。

また、整髪料の使いすぎは毛穴詰まりの原因となります。

ワックスなどの整髪料を使用した後は、しっかりと洗い流すよう心がけましょう。

皮膚科医に相談

上記の方法を試しても改善が見られない場合や、症状が悪化する場合には、皮膚科医に相談しましょう。

専門医の診察を受けることで、原因を特定し、適切な治療を受けられます。

皮膚科医は、頭皮の状態を詳しく調べ、ニキビの原因となっている菌の種類や炎症の程度などの特定が可能です。

また、必要に応じて、塗り薬や飲み薬を処方してもらえます。

自己判断で市販薬を使用するよりも、専門医の指示にしたがって治療を行う方が、より効果的で安全な場合が多いです。

以下のような項目にあてはまるなら、皮膚科の受診を検討すると良いでしょう。

  • ニキビが繰り返しできる
  • ニキビの炎症がひどく、痛みを伴う
  • ニキビの跡が残るのが心配
  • 市販薬を使っても改善が見られない

早めに皮膚科医に相談してニキビの悪化を防ぎ、健康な頭皮を取り戻しましょう。

頭皮ニキビに効くシャンプー&ヘアケア術

頭皮ニキビを改善するためには、毎日のシャンプーとヘアケアの見直しが大切です。

適切なシャンプーを選び、正しい方法で洗髪し、頭皮に優しいヘアケア製品を使用すると、頭皮環境が整えられ、ニキビの悪化を防げます。

本章では、頭皮ニキビに効くシャンプー&ヘアケア術を紹介します。

シャンプー選びのポイント

頭皮ニキビに悩む方は、シャンプー選びが非常に重要です。

以下のポイントを参考に、ご自身の頭皮に合ったシャンプーを選びましょう。

ポイント詳細
低刺激な洗浄成分アミノ酸系シャンプーやベタイン系シャンプーなど、頭皮に優しい洗浄成分を選びましょう。
こうしたシャンプーは、必要な皮脂を取りすぎず、頭皮のバリア機能を正常に保ちます。
抗炎症成分グリチルリチン酸ジカリウムやアラントインなど、炎症を抑える成分が配合されているシャンプーもおすすめです。
こうした成分は、ニキビの炎症を鎮め、悪化を防ぐ効果が期待できます。
殺菌成分ニキビの原因となるアクネ菌の繁殖を抑えるために、サリチル酸やイソプロピルメチルフェノールなどの殺菌成分が配合されたシャンプーも有効です。
ただし、殺菌成分は刺激が強い場合もあるため、敏感肌の方は注意が必要です。
保湿成分セラミドやヒアルロン酸など、頭皮に潤いを与える保湿成分が配合されているシャンプーを選びましょう。
乾燥は頭皮のバリア機能を低下させ、ニキビを悪化させる原因となるため、保湿ケアは非常に重要です。
添加物の少ないもの香料、着色料、パラベンなどの添加物は、頭皮への刺激となる可能性があります。
できるだけ添加物の少ない、シンプルな処方のシャンプーを選びましょう。

ドラッグストアや薬局で市販されているシャンプーの中にも、頭皮ニキビケアに特化した薬用シャンプーがあります。

ご自身の頭皮の状態や悩みに合わせて、最適なシャンプーを選びましょう。

参考記事:頭皮ニキビはなぜできるの?皮膚科の先生に聞いた頭皮ニキビの原因と対策|オズモール

シャンプーのうち、とくに「育毛シャンプー」の選び方や使い方については、以下の記事でも詳しく解説しています。

正しいシャンプーの方法

シャンプーの選び方だけでなく、洗い方も非常に重要です。

以下の手順で、頭皮に優しく、丁寧に洗いましょう。

シャンプーの手順詳細
1.シャンプー前のブラッシングシャンプー前にブラッシングすると、髪の絡まりをほぐし、汚れを浮き上がらせられます。
2.予洗いシャンプーをつける前に、ぬるま湯で頭皮と髪を十分に洗い流しましょう。
予洗いで、ある程度の汚れを落とせます。
3.シャンプーの泡立てシャンプーを手のひらでよく泡立ててから、頭皮につけましょう。
泡立てると、シャンプーの洗浄成分が頭皮全体に広がりやすくなります。
4.指の腹で優しく洗う爪を立てずに、指の腹を使って頭皮を優しくマッサージするように洗いましょう。
ゴシゴシと強く洗うと、頭皮を傷つけてしまう可能性があります。
5.すすぎ残しがないように丁寧に洗い流すシャンプーが頭皮に残らないように、ぬるま湯で丁寧に洗い流しましょう。
すすぎ残しは、ニキビの原因となることがあります。
6.タオルドライタオルで髪を優しく押さえるようにして水分を拭き取りましょう。
ゴシゴシと拭くと、髪や頭皮を傷つけてしまう可能性があります。

シャンプーの温度は、熱すぎると必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥の原因となるため、ぬるま湯(38度程度)がおすすめです。

ヘアケア製品の選び方

シャンプー後のヘアケア製品を使用する場合は、以下のポイントを参考に、頭皮に優しいヘアケア製品を選びましょう。

ポイント詳細
頭皮に優しい成分シャンプーと同様に、ヘアケア製品も頭皮に優しい成分を選びましょう。
アミノ酸や植物エキスなど、天然由来の成分が配合されたものがおすすめです。
ノンシリコンシリコンは、髪の表面をコーティングする成分ですが、頭皮に残りやすく、毛穴を詰まらせる原因となる場合があります。
できるだけノンシリコンのヘアケア製品を選びましょう。
オイルフリーオイルは、頭皮の皮脂を過剰に分泌させる原因となることがあります。
頭皮ニキビが気になる場合は、オイルフリーのヘアケア製品を選びましょう。
スタイリング剤の使用を控えるスタイリング剤は、頭皮に付着しやすく、毛穴を詰まらせる原因となることがあります。
できるだけ使用を控え、使用する場合は、帰宅後すぐに洗い流しましょう。

トリートメントやコンディショナーを使用する際は、頭皮につけないように注意し、毛先を中心に塗布しましょう。

また、洗い流す際は、シャンプーと同様、すすぎ残しがないように丁寧に洗い流しましょう。

頭皮マッサージのポイント

頭皮マッサージは、血行を促進して頭皮環境を改善する効果が期待できます。

以下のポイントを参考に、毎日のシャンプー時に頭皮マッサージを取り入れてみましょう。

ポイント詳細
指の腹で優しくマッサージ爪を立てずに、指の腹を使って頭皮を優しくマッサージしましょう。
頭皮全体をまんべんなく頭頂部、側頭部、後頭部など、頭皮全体をまんべんなくマッサージしましょう。
下から上へ首筋から頭頂部に向かって、下から上に引き上げるようにマッサージすると、リフトアップ効果も期待できます。
力を入れすぎない力を入れすぎると、頭皮を傷つけてしまう可能性があります。心地良い程度の力加減でマッサージしましょう。
オイルを使用する頭皮マッサージ専用のオイルを使用すると、より効果的に血行を促進できます。
ホホバオイルやアルガンオイルなど、天然由来のオイルがおすすめです。

頭皮マッサージは、リラックス効果もあるため、ストレス解消にもつながります。

毎日続けることで、健やかな頭皮を保ち、ニキビの予防効果も期待できます。

頭皮ニキビが悪化するNG行為

頭皮ニキビを早く治したいなら、無意識にやっているNG行為の見直しが大切です。

良かれと思ってやっていることが、実は頭皮ニキビを悪化させていることが少なくありません。

本章では、頭皮ニキビを悪化させる代表的なNG行為を4つ紹介します。

こうしたNG行為を避けるだけでなく、正しいケア方法を実践すると、より早くニキビを改善できます。

爪を立てて髪を洗う

頭皮をゴシゴシ洗うと、汚れが落ちているような気がしがちですが、爪を立てて洗うのはNGです。

爪を立てると、頭皮を傷つけてしまい、炎症やニキビの悪化につながります。

指の腹を使って、優しくマッサージするように洗いましょう。

指の腹を使うと、頭皮の血行促進効果も期待できます。

泡立てネットなどでシャンプーを十分に泡立ててから使用すると、より優しく洗えます。

シャンプーのすすぎ残し

シャンプーが頭皮に残っていると、毛穴を詰まらせ、ニキビを引き起こす要因となります。

特に生え際や襟足はすすぎ残しが多いので、念入りに洗い流しましょう。

シャンプー後は、ぬるま湯でしっかりとすすぐことが大切です。

すすぎ残しがないように、シャワーヘッドを頭皮に近づけて、3分以上かけて丁寧に洗い流しましょう。

ドライヤーの当てすぎ

ドライヤーの熱風を長時間当て続けると、頭皮が乾燥してバリア機能が低下し、ニキビができやすくなります。

また、乾燥を防ごうと皮脂が過剰に分泌され、毛穴詰まりの原因になることも珍しくありません。

ドライヤーは、頭皮から20cm以上離して、同じ場所に当て続けないようにしましょう。

可能であれば「冷風」と「温風」を交互に使うと、頭皮への負担を軽減できます。

また、ドライヤー前のタオルドライをしっかり行うことで、ドライヤーの時間を短縮でき、より熱による負担を防げるため、おすすめです。

整髪料の多用

ワックスやスプレーなどの整髪料は、毛穴を塞いでしまう可能性があります。

特に、油分の多い整髪料はニキビを悪化させる原因になりかねません。

整髪料を使う場合は、頭皮に直接つかないように注意し、帰宅後はシャンプーで洗い流しましょう。

ニキビができやすい肌質の人でも安心して使えるように作られた、ノンコメドジェニックテスト済みの整髪料を選ぶのも一つの方法です。

また、スプレータイプの整髪料は、できるだけ頭皮に付着しないように、髪から離して使用しましょう。

頭皮ニキビを予防する生活習慣

頭皮ニキビを予防するためには、日々の生活習慣の見直しが大切です。

バランスの取れた食事、質の高い睡眠、効果的なストレス解消、適切な紫外線対策、頭皮を清潔に保つことを心がけましょう。

こうした要素を総合的に改善すると、より効果的に頭皮ニキビを予防できます。

バランスの取れた食生活

健康な頭皮を育むためには、バランスの取れた食事が不可欠です。

特定の栄養素だけでなく、全体的な栄養バランスを意識しましょう。

特に、ビタミンB群は皮脂の分泌をコントロールし、皮膚の健康を維持するのに役立ちます。

また、ビタミンA、C、Eなどの抗酸化物質は、頭皮の炎症を抑え、バリア機能を高める効果が期待できます。

積極的に摂取したい食品を、以下の表にまとめたので、ぜひチェックしてみてください。

栄養素期待できる効果主な食品
ビタミンB群皮脂分泌のコントロール、皮膚の健康維持豚肉、レバー、魚介類、豆類、緑黄色野菜
ビタミンA皮膚や粘膜の保護、抗酸化作用レバー、うなぎ、卵、緑黄色野菜
ビタミンCコラーゲンの生成促進、抗酸化作用柑橘類、イチゴ、ブロッコリー、ピーマン
ビタミンE血行促進、抗酸化作用アーモンド、アボカド、植物油
亜鉛皮膚の再生、炎症抑制牡蠣、赤身肉、ナッツ類、豆類

脂質や糖質の摂りすぎは、皮脂の過剰分泌を招き、ニキビの原因となることがあります。

揚げ物やスナック菓子、甘い物の過剰摂取は避けましょう。

また、腸内環境を整えることも、肌を健康に保つために重要です。

腸内環境を整えるには、食物繊維や発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌など)を積極的に摂るのがおすすめです。

参考記事:【医師監修】ニキビに効く食べ物は?おすすめの食材を紹介|健栄製薬

食事とヘアケアの関係については、以下の記事でも詳しく解説しています。

女性の薄毛を食事で改善!今日からできる食生活の見直しと対策

質の高い睡眠

睡眠不足は、ホルモンバランスを崩し、皮脂の過剰分泌やバリア機能の低下を引き起こす一因です。

また、肌のターンオーバーを遅らせ、古い角質が毛穴を詰まらせやすくする場合もあります。

毎日7~8時間程度の睡眠時間を確保し、質の高い睡眠を心がけましょう。

睡眠の質を高めるためには、以下の点の意識が大切です。

  • 就寝前にカフェインやアルコール、ニコチンを摂取しない
  • 寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見ない
  • 毎日同じ時間に寝起きする(体内時計を整える)
  • 寝室を暗く、静かで、涼しい(16~18℃)環境に保つ
  • 寝る前に軽いストレッチや瞑想を行う

特に、就寝前のスマートフォンの使用は避けてください。

スマートフォンの画面から発せられるブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制し、睡眠の質を低下させるからです。

寝る1時間前からスマートフォンの使用を控え、リラックスできる環境を整えましょう。

アロマディフューザーでリラックス効果のあるラベンダーやカモミールなどの精油を使用するのもおすすめです。

どうしてもスマートフォンを見る必要がある場合は、ナイトモードを使用するか、ブルーライトカットフィルムを貼るなどの対策を行うと良いでしょう。

運動や趣味によるストレス解消

ストレスは、自律神経の乱れを引き起こし、ホルモンバランスを崩す一因です。

ストレスによって皮脂の分泌が過剰になったり、免疫力が低下したりすると、ニキビができやすくなります。

適度な運動や趣味を楽しみ、上手にストレスを解消しましょう。

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、血行を促進し、新陳代謝を高める効果も期待できます。

運動はセロトニンの分泌を促進し、精神安定にもつながります。

また、アロマテラピーや瞑想、ヨガなども、リラックス効果が高く、ストレス解消に効果的です。

深呼吸を意識的に行うだけでも、リラックス効果が得られます。

自分に合ったストレス解消法を見つけ、日々の生活に取り入れてみましょう。

【医師監修】抜け毛の原因はストレス?特徴と対策方法を徹底解説

紫外線対策

紫外線は、頭皮の乾燥を招くだけでなく、バリア機能の低下や炎症を引き起こす原因にもなります。

特に夏場や日差しの強い日は、紫外線から頭皮を守る対策が欠かせません。

たとえば、以下のような対策が考えられます。

  • 帽子や日傘の活用:UVカット機能のある帽子を被ることで、頭皮への直接的な紫外線ダメージを防げます。通気性の良い素材を選ぶと、蒸れによる皮脂の過剰分泌も防ぎやすくなります。
  • 日焼け止めスプレーの活用:UVスプレーは、頭皮に直接吹きかけるのではなく、髪全体に軽く吹きかけるのがポイント。ノンケミカル処方(紫外線吸収剤不使用)の日焼け止めを選ぶと、頭皮への刺激を抑えられます。また、2〜3時間おきに塗り直すと、より高い効果が期待できます。

長時間屋外にいる予定がある日は、帽子+スプレーの併用がおすすめです。

紫外線による乾燥や炎症を未然に防ぐことが、頭皮ニキビの予防にもつながります。

頭皮を清潔に保つ

頭皮を清潔に保つことは、ニキビ予防の基本です。

1日1回、低刺激のアミノ酸系シャンプーで優しく洗いましょう。

シャンプーブラシを使用するのも、頭皮の汚れを落とすのに効果的です。

また、寝具も清潔に保つようにしましょう。

寝ている間にかいた汗や皮脂が枕カバーに付着したままだと、雑菌が繁殖する原因となりかねません。

枕カバーは毎日交換し、シーツや布団カバーもこまめに洗濯してください。

シルク素材の枕カバーは、吸湿性、放湿性に優れており、頭皮への刺激も少ないためおすすめです。

育毛剤の活用

「育毛剤=髪を生やすためのもの」というイメージが強いかもしれませんが、実は育毛剤の中には、頭皮環境を整えるための成分が含まれているものも多く、頭皮ニキビの予防にも効果的です。

特に、以下のような成分を含んだ育毛剤は、頭皮トラブルを抱える方におすすめです。

  • 抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウムなど):ニキビの原因となる炎症を抑える
  • 保湿成分(ヒアルロン酸、セラミドなど):乾燥による皮脂の過剰分泌を防ぐ
  • 血行促進成分(センブリエキス、ニンジンエキスなど):頭皮の血流を改善し、健やかな頭皮へ導く

また頭皮は、日々の生活で、紫外線や乾燥、ストレスなど、さまざまな刺激を受けています。

育毛剤は、そんな刺激にさらされている頭皮を“整える”ための習慣としても役立ちます。

洗髪後や寝る前に使用すると、頭皮の保護とコンディション維持につながり、ニキビを防ぎやすくなります。

すでに頭皮ニキビがある方はもちろん、「繰り返すのが不安」「これからも予防したい」という方にとっても、育毛剤を生活習慣に取り入れることは、負担の少ないケア方法のひとつです。

育毛剤の活用方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考になさってください。

頭皮ニキビの原因を特定し、適切な対策で健やかな頭皮へ

頭皮ニキビは、過剰な皮脂、乾燥、生活習慣の乱れなど、さまざまな要因が複雑に絡み合って発生します。

健やかな頭皮を取り戻すためには、ニキビのできている原因を特定し、適切なシャンプー選びやヘアケア、生活習慣の見直しを行うことが大切。

この記事でご紹介したように、爪を立てて洗う、すすぎ残し、ドライヤーの当てすぎ、整髪料の多用といった行為はNGです。

頭皮の状態をチェックして生活習慣を振り返り、シャンプーやヘアケア製品を見直し、健康な頭皮を取り戻しましょう。

ABOUT US
五藤 良将(ごとう よしまさ)
五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。

研究分野:糖尿病、AGEs、動脈硬化

免許・資格:
• 医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員著書、論文所属
• 医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長
• 医療法人社団五良会 理事長

専門領域:
• 医療 > 外科・内科以外の診療科 > 皮膚科
• 医療 > 外科・内科以外の診療科 > 美容皮膚科