「朝しっかりシャンプーしているのに、夕方にはもう髪がベタベタ……」
そんな経験はありませんか?
頭皮のベタつきは、見た目の清潔感を損なうだけでなく、不快な臭いやかゆみの原因にもなるため、早急な対策が必要です。
本記事では、頭皮がベタつく原因を、タイプ別に詳しく解説します。
さらに、ご自身のタイプに合ったシャンプーの選び方から、今日から始められる生活習慣の改善策まで、具体的な対策を網羅的にご紹介します。
自身の頭皮タイプに合わせたシャンプーの選び方や、ベタつきを抑える対策を実践して、サラサラ頭皮を目指しましょう。
目次
頭皮のベタつきの原因

頭皮のベタつきの正体は、毛穴の奥にある皮脂腺から分泌される皮脂です。
皮脂は本来、頭皮を乾燥や外部の刺激から守る大切な役割を担っています。
しかし、さまざまな要因によって皮脂が過剰に分泌されると、ベタつきや臭い、かゆみといったトラブルを引き起こしてしまうのです。
以下の表は、頭皮のタイプ別に、ベタつきの原因を整理したものです。
頭皮のタイプ | ベタつきの原因 |
---|---|
脂性肌 | 皮脂の過剰分泌 |
乾燥肌 | 乾燥を防ぐための過剰な皮脂分泌 |
混合肌 | 部分的な乾燥と皮脂のアンバランス |
その他の原因 | 生活習慣やストレス |
ここからは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
【ベタつきの原因1】脂性肌タイプ:皮脂の過剰分泌
脂性肌の人は、もともと皮脂腺の働きが活発で、皮脂が過剰に分泌されやすい傾向があります。
皮脂は本来、頭皮を感想や外部刺激から守る役割を担っています。
しかし、分泌が多すぎると毛穴詰まりが起こりやすくなり、頭皮のベタつきやニオイの原因になるのです。
さらに、皮脂を栄養源とする常在菌が繁殖しやすくなり、フケやかゆみ、炎症といったトラブルを引き起こすこともあります。
脂性肌タイプの方は、マイルドな洗浄力のシャンプーを選び、余分な皮脂だけを落とすケアがおすすめです。
洗いすぎによる皮脂のリバウンド(過剰分泌)を防ぐためにも、刺激の強いシャンプーや頻繁な洗髪は避けましょう。
また、顔のTゾーンなどもテカリやすい傾向があるため、頭皮だけでなく全体の皮脂バランスを意識したケアが重要です。
【ベタつきの原因2】乾燥肌タイプ:乾燥を防ぐための過剰な皮脂分泌
乾燥肌の場合でも、頭皮がベタつくケースもあります。
これは、乾燥によって皮膚のバリア機能が低下し、体が乾燥を補おうとして皮脂を過剰に分泌するためです。
その結果、乾燥によるカサつきと、皮脂によるベタつきが同時に現れるインナードライの状態に。
このタイプの人は、洗浄力の強すぎるシャンプーで必要なうるおいまで取り除いてしまっているケースが多く見られます。
低刺激で、保湿成分の入ったシャンプーを使用するのがおすすめです。
乾燥肌の場合は、皮脂を落とすケアよりも、守る・補うケアがカギになります。
しっかり保湿しながら、健やかな頭皮環境を目指しましょう。
【ベタつきの原因3】混合肌タイプ:部分的な乾燥と皮脂のアンバランス
混合肌タイプの方は、頭皮の部位によって皮脂の分泌量にばらつきがあるのが特徴です。
例えば、Tゾーンにあたる前頭部や頭頂部は皮脂が多く出やすい一方で、側頭部やうなじ部分は乾燥しやすい傾向があります。
このアンバランスが、ベタつきやフケ、かゆみなどのトラブルの原因に。
だからこそ、自分に合ったきめ細やかな頭皮ケアを続けることが大切です。
混合肌の場合は、洗浄力が強すぎず、かといって弱すぎないバランスの取れたシャンプーを選ぶのがポイント。
さらに、乾燥しやすい部分には部分的に保湿ケアを加えるなど、部位ごとの対応を行いましょう。
自分に合わないケアを続けると、ベタつきも乾燥も悪化させてしまう可能性があるため、注意が必要です。
【ベタつきの原因4】その他:生活習慣やストレス
頭皮のベタつきは、肌質だけでなく、生活習慣やストレスの影響も大きく受けます。
例えば、睡眠不足、偏った食生活、ホルモンバランスの乱れ、運動不足などは、皮脂分泌を活発にする要因です。
また、慢性的なストレスもホルモンに影響し、皮脂の過剰分泌を招く原因の一つです。
下記の主な原因に心当たりがないか、チェックしてみましょう。
原因 | 具体的な影響 |
---|---|
食生活の乱れ | 脂質や糖質の多い食事は、皮脂腺を刺激し分泌を促す |
睡眠不足 | 成長ホルモンの分泌が乱れ、肌のターンオーバーが正常に行われなくなる |
ストレス | 自律神経やホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンが優位になり皮脂分泌が活発化する |
間違ったヘアケア | シャンプーのすすぎ残しや、洗浄力の強すぎるシャンプーの使用は頭皮環境を悪化させる |
【タイプ別】シャンプーの選び方

頭皮ケアの基本は、毎日のシャンプーからです。
まずは、自分の頭皮タイプに合ったシャンプーを選ぶことが、ベタつき改善への近道です。
脂性肌タイプ:洗浄力が高く、さっぱりとした洗い上がりのシャンプー
脂性肌の方は皮脂分泌が活発で、毛穴詰まりや頭皮のニオイ、ベタつきが起きやすいタイプです。
そのため、余分な皮脂や汚れをしっかり落とせる、やや洗浄力の高いシャンプーが適しています。
ただし、必要以上に皮脂を取りすぎると、皮脂分泌が逆に活発になるリバウンド現象が起きやすいため、注意が必要です。
アミノ酸系より少し洗浄力の高い、高級アルコール系や石けん系もよいですが、頭皮への負担が少ない方を選ぶのが理想的です。
また、メントール配合など爽快感のあるタイプは、脂性肌特有の不快感を軽減してくれます。
- おすすめの成分
- クレイ(泥):皮脂を吸着してすっきりと洗い上げる
- 炭:多孔質で皮脂や汚れを吸着する
- 石けん系洗浄成分:さっぱりとした洗い上がりが特徴
乾燥肌タイプ:保湿成分配合で、頭皮に優しいシャンプー
乾燥肌の方は、洗浄力の強すぎるシャンプーを使うと、頭皮の乾燥が進み、かゆみやフケ・炎症の原因になりやすくなります。
うるおいを守りながら洗うには、アミノ酸系などの低刺激で保湿力の高いシャンプーが適しています。
特に、セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲン・グリセリンなどの保湿成分を配合した製品を選ぶことで、頭皮の乾燥を防ぎながら優しく洗い上げることができます。
また、乾燥肌の場合は、毎日の洗髪後に頭皮用の保湿ローションを使うのもおすすめです。
頭皮のうるおいをしっかり保つことで、皮脂分泌のバランスも整いやすくなります。
- おすすめの成分
- アミノ酸系洗浄成分:うるおいを保ちながら優しく洗う
- ベタイン系洗浄成分:低刺激で保湿力が高い
- ヒアルロン酸、セラミド、コラーゲンなどの保湿成分
混合肌タイプ:バランスを整える、マイルドなシャンプー
混合肌の方は、皮脂が多い部分と乾燥する部分が頭皮内に混在するため、バランスの取れたシャンプー選びが何より重要です。
基本的には、アミノ酸系やベタイン系など、マイルドな洗浄力を持つシャンプーを選ぶのがおすすめ。
頭皮全体のうるおいを守りながら、余分な皮脂や汚れはきちんと落とすことを意識しましょう。
さらに、週に1〜2回程度は、スカルプケア用やクレンジングシャンプーを取り入れるのも効果的です。
混合肌は、季節や体調によって頭皮状態が変わりやすいため、その日の頭皮状態に合わせてアイテムを柔軟に使い分けましょう。
また、ベタつきが気になる頭頂部はしっかり洗い、乾燥が気になるうなじは優しく洗うなど、部位ごとに洗い方を工夫するのもおすすめです。
シャンプー選びのポイント:成分表示をチェック
自分の頭皮タイプに合ったシャンプーを選ぶためには、成分表示をよく確認することが大切です。
洗浄成分の種類(アミノ酸系、石けん系、高級アルコール系)や、保湿・補修成分(セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなど)が入っているかを確認しましょう。
また、香料・着色料・防腐剤・シリコンなどの添加物が少ないシャンプーを選ぶと、頭皮への負担を抑えられます。
敏感肌の方は特に「無添加」や「低刺激」の表示がある製品を選ぶのが安心です。
なお、シャンプーのボトル裏側にある成分表示は、水に近いものから順に記載されています。
水の次に書かれている洗浄成分(界面活性剤)を見れば、そのシャンプーの特性がおおよそわかります。
洗浄成分の系統 | 特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
アミノ酸系 | マイルドな洗浄力で、保湿力が高い。 | 乾燥肌、混合肌、敏感肌 |
石けん系 | 洗浄力が高く、さっぱりとした洗い上がり。 | 脂性肌、健康な頭皮 |
高級アルコール系 | 洗浄力が高く、泡立ちが良い。市販品に多い。 | 脂性肌(※乾燥肌は注意) |
ベタイン系 | ベビーシャンプーにも使われるほど低刺激。 | 敏感肌、乾燥肌 |
頭皮のベタつき改善のための生活習慣

使用するシャンプーを見直すのと並行して、生活習慣を整えることも大切です。
体の内側と外側、両方からのアプローチで健やかな頭皮環境を目指しましょう。
頭皮のベタつき改善に効果的な生活習慣は、下記のとおりです。
- 正しい洗髪
- 食生活の改善
- 十分な睡眠
- ストレス解消
- 頭皮マッサージ
- 紫外線対策
- 帽子やヘアスタイリング剤
それぞれの習慣について、詳しく解説します。
1. 正しい洗髪
頭皮のベタつきを改善するには、まず毎日の洗髪方法を見直しましょう。
頭皮はゴシゴシこすらず、指の腹で優しくマッサージするように洗ってください。
シャンプーは事前に手のひらでしっかり泡立て、すすぎ残しがないように丁寧に流すこともポイントです。
また、すすぎ不足は毛穴詰まりの原因となり、ベタつきの悪化につながります。
毎日行う洗髪も、やり方一つで頭皮の状態が大きく変わるため、以下のステップを意識してください。
- ブラッシング
シャンプー前に髪のもつれをほどき、ホコリや汚れを浮かせる。 - 予洗い
38度くらいのぬるま湯で、1〜2分かけて頭皮と髪をしっかり濡らす。これによりある程度の汚れを落とせる。 - 泡立て
シャンプーを直接頭皮につけず、手のひらでよく泡立ててから髪全体になじませる。 - 洗う
爪を立てず、指の腹を使って頭皮をマッサージするように優しく洗う。 - すすぎ
シャンプーの倍以上の時間をかける意識で、ぬめりが完全になくなるまですすぐ。特に生え際や襟足は念入りに。 - 乾燥
タオルで優しく水分を押さえた後、ドライヤーで根本からしっかり乾かす。
2. 食生活の改善
皮脂分泌は、食生活とも密接に関係しています。
脂っこい食事や糖質過多の食生活は、皮脂の過剰分泌を促します。
頭皮環境を整えるためには、ビタミンB群、ビタミンC、亜鉛、タンパク質、オメガ3脂肪酸などの栄養素をバランスよく摂りましょう。
これらの栄養素は、野菜、果物、魚、大豆製品、ナッツ類などに多く含まれています。
こういった材料を積極的に取り入れ、暴飲暴食を避けることが、過剰な皮脂分泌を抑えるコツです。
積極的に摂りたい食品・栄養素 | 控えたい食品 |
---|---|
・ビタミン B2、B6(レバー、卵、納豆など) ・ビタミン C(パプリカ、ブロッコリーなど) ・ビタミン E(ナッツ、アボカドなど) ・亜鉛(牡蠣、豚レバーなど) | ・揚げ物などの脂っこい食事 ・ケーキなどの甘いお菓子 ・香辛料などの刺激物 ・アルコール |
3. 十分な睡眠
睡眠不足は、自律神経やホルモンバランスの乱れを招き、皮脂分泌をコントロールする機能にも影響します。
特に睡眠中は、頭皮の修復や代謝が活発になる大切な時間で、成長ホルモンの分泌もピークを迎えます。
質の良い睡眠を確保することで、頭皮のバリア機能や水分・皮脂バランスが整いやすくなり、ベタつきや乾燥といったトラブルの予防につながります。
できるだけ毎日同じ時間に就寝し、6~8時間の十分な睡眠を心がけましょう。
寝る前はスマートフォンやパソコンの使用を控え、リラックスした状態で眠りにつくことで、より質の良い睡眠を確保できます。
4. ストレス解消
強いストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、皮脂の過剰分泌を引き起こす原因となります。
頭皮環境を整えるためにも、リラックスできる時間を意識的に作り、ストレスを溜め込まない生活を心がけましょう。
自分なりのリラックス方法を見つけて、上手にストレスを発散させましょう。
効果的なストレス解消法には、例えば以下のようなものがあります。
- ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をする
- ヨガや瞑想などを行う
- 音楽鑑賞や読書などの趣味時間を作る
- ゆっくりと入浴する
- カフェでのんびり過ごす
5. 頭皮マッサージ
頭皮マッサージは、血行を促進し、皮脂の分泌バランスを整える効果がある、シンプルかつ効果的なケア方法です。
血流が良くなることで、毛根に栄養が届きやすくなり、健やかな頭皮環境の維持にもつながります。
おすすめのタイミングは、シャンプー中や入浴後など、頭皮の血行が良いときです。
指の腹を使って、優しく頭皮全体を円を描くようにマッサージしましょう。
マッサージ専用のブラシやオイルを使うのもおすすめです。
毎日数分でも続けることで、頭皮が柔らかくなり、毛穴詰まりの改善や血行促進にもなります。
頭皮の血行を促進すると、栄養が行き渡りやすくなり、健やかな頭皮環境の維持につながります。
6. 紫外線対策
紫外線は体だけでなく、頭皮にとっても大敵です。
強い紫外線を浴びると、頭皮にもダメージが蓄積し、皮脂の酸化やそれに伴う過剰な皮脂分泌を引き起こします。
こういった状況を避けるためにも、外出時は、UVカット効果のある帽子や日傘を活用し、長時間の直射日光を避けましょう。
最近では、頭皮用の日焼け止めスプレーも市販されており、紫外線ダメージの予防に役立ちます。
頭皮の炎症や乾燥を防ぐためにも、紫外線対策は忘れずに行いましょう。
7. 帽子やヘアスタイリング剤
帽子やスタイリング剤の使い方も、頭皮のベタつきに大きく影響します。
例えば、通気性の悪い帽子は頭皮の蒸れを悪化させ、皮脂や汗の分泌を促進してしまいます。
熱がこもらないように、通気性の良い素材を選び、長時間の着用は避けましょう。
また、スタイリング剤が直接頭皮に付かないように注意することも大切です。
使いすぎは毛穴詰まりや皮脂の酸化を招く原因になります。
使用後はその日のうちにしっかり洗い流し、毛穴詰まりを防ぐことがベタつき対策につながります。
【緊急時に】外出先で頭皮のベタつきを抑えたいときにする対策

夏場や汗をかいた後、外出中でも髪のベタつきが気になってしまうこともありますよね。
すぐに洗えない状況だと、不快感が続いてしまいがちです。
そんなときのために、便利な応急処置アイテムを知っておくと安心です。
アイテム | 使い方 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ドライシャンプー | ベタつきが気になる部分にスプレーし、なじませる | 瞬時にサラサラ感が復活する | 一時的な効果。根本解決ではない |
あぶらとり紙 | 生え際や分け目など、特にベタつく部分の皮脂を優しく押さえる | 手軽で持ち運びに便利 | 髪の根元には使いにくい |
ベビーパウダー | 少量を指に取り、ポンポンと軽く頭皮にはたく | 皮脂を吸着し、サラサラに見せる効果が高い | つけすぎると白くなるので注意 |
1.ドライシャンプー
外出先で、頭皮のベタつきが気になるときに役立つアイテムとして有名なのが、ドライシャンプーです。
水を使わずに皮脂や汗を吸収し、髪と頭皮をサラサラな状態に整えてくれます。
スプレータイプやパウダータイプ、シートタイプなどがあり、手軽に使用できるのが特徴です。
髪の根元に軽く吹きかけてなじませるだけで、ふんわりとしたボリューム感も演出できます。
ポーチに1本入れておくと、暑い季節や長時間外出するときの心強い味方となってくれるため、安心です。
2.あぶらとり紙
顔の皮脂を取るイメージが強いあぶらとり紙ですが、実は前髪の生え際や頭皮の表面にも活用できます。
特に生え際や前髪のベタつきが気になるときは、あぶらとり紙で軽く押さえるだけで、余分な皮脂を素早く取り除けます。
あぶらとり紙を使用する際は、こすらずに軽く押さえるのがコツです。
コンパクトで持ち運びしやすく、メイク直しのついでに頭皮ケアもできます。
3.ベビーパウダー
ベビーパウダーは、余分な皮脂や汗を吸着してくれるため、応急処置として活用できます。
パウダーを手に取り、少量を前髪や頭頂部の根元に軽くなじませるだけで、サラサラ感が戻ります。
ただし、付けすぎると白く残ってしまうことがあるため、少量ずつ使うのがポイントです。
無香料タイプを選べば、香りが気になる場面でも安心して使えます。
外出先での緊急対策用に、ミニサイズを携帯するのもおすすめです。
皮膚科医に相談すべきサインとタイミングは?

セルフケアを続けてもベタつきが一向に改善しない、または悪化するという場合は、専門家である皮膚科医に相談しましょう。
脂漏性皮膚炎など、治療が必要な病気が隠れている場合もあります。
以下のようなサインが見られたら、受診を検討しましょう。
- 炎症や赤みがある場合
- かゆみが強い場合
- 抜け毛が増えたと感じる場合
- 市販薬で改善が見られない場合
各サインについて、以下でもう少し詳しく説明します。
炎症や赤みがある場合
頭皮に赤みや腫れ、炎症が見られる場合は、皮膚のバリア機能が低下し、何らかの皮膚疾患が進行している可能性があります。
脂漏性皮膚炎や接触性皮膚炎、感染症などが原因となることもあるため、早めに皮膚科医の診断を受けましょう。
自己判断で放置すると、症状が悪化し抜け毛につながることもあるため注意が必要です。
かゆみが強い場合
頭皮のかゆみが強く、日常生活に支障をきたすほどの場合も、皮膚科受診のサインです。
乾燥やフケだけでなく、アレルギー反応や真菌(カビ)による感染症などが原因となっているケースもあります。
かゆみを我慢できずに掻き続けると、頭皮を傷つけてしまい、炎症や脱毛を悪化させる恐れがあるため、早めに皮膚科で適切な治療を受けましょう。
抜け毛が増えたと感じる場合
最近急に抜け毛が増えた、シャンプーや枕に大量の髪が落ちているといった変化に気づいた場合は、ホルモンバランスの乱れや疾患が隠れている可能性があります。
代表的な例としては、びまん性脱毛症やAGA(男性脱毛症)、FAGA(女性型脱毛症)などがあります。
こうした脱毛症は、早期の対処がとても重要です。
進行を防ぐためにも、気になる症状がある場合は、できるだけ早めに皮膚科で相談してみましょう。
抜け毛をよくあることと見過ごさず、変化に気づいたタイミングで行動することが、今後の髪の健康を守る第一歩になります。
市販薬で改善が見られない場合
市販のシャンプーや育毛剤、薬用ローションなどを試しても改善が見られない場合も、専門医の受診を検討しましょう。
自己流の対処では原因に合った適切な治療が行えず、かえって症状が長引くケースもあります。
皮膚科では、正確な診断に基づいて薬の処方や生活指導が受けられるため、効率的な改善が期待できます。
頭皮のベタつきに関するよくある質問

頭皮のベタつきに関するよくある質問と、その回答をまとめました。
気になる項目があれば、ぜひチェックしてみてください。
- シャンプーは1日に何回すれば良いですか?
- シャンプーの最適な温度は?
- コンディショナーやトリートメントは頭皮につけても大丈夫?
- おすすめのヘアケア製品はありますか?
- 育毛剤はベタつきに効果がありますか?
Q1. シャンプーは1日に何回すれば良いですか?
基本的には、1日1回で十分です。
洗いすぎは頭皮の乾燥を招き、かえって皮脂の分泌を促してしまうリバウンド現象を引き起こします。
汗をたくさんかいた日などを除き、1日2回以上のシャンプーは避けましょう。
Q2. シャンプーの最適な温度は?
38度前後のぬるま湯が最適です。
熱すぎるお湯は頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥の原因になります。
逆に冷たすぎる水は、皮脂汚れが十分に落ちない可能性があります。
Q3. コンディショナーやトリートメントは頭皮につけても大丈夫?
基本的には頭皮を避けて、髪の毛の中間から毛先を中心につけてください。
コンディショナーやトリートメントに含まれる油分が毛穴に詰まると、ベタつきやフケ、かゆみの原因になる可能性があります。
Q4. おすすめのヘアケア製品はありますか?
そんな方にとって大切なのは、まず自分の頭皮タイプを正しく知ることです。
頭皮の状態は、大きく分けて、脂性肌・乾燥肌・混合肌に分類され、それぞれに適した成分や洗浄力の製品があります。
おすすめのヘアケア製品を選ぶ前に、まずは自分の頭皮タイプを見極めることが第一歩。
そのうえで、目的に合ったシャンプーやケア用品を取り入れていきましょう。
Q5. 育毛剤はベタつきに効果がありますか?
育毛剤の本来の目的は、頭皮環境の整えや抜け毛予防です。
そのため、直接的にベタつきを解消するための製品ではありません。
ただし、皮脂分泌を抑える成分や抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウム、アラントインなど)を配合したものを選べば、ベタつきの原因となる炎症や過剰な皮脂に間接的にアプローチできる可能性はあります。
つまり、育毛剤の種類によっては、ベタつきの緩和に役立つこともあるということです。
ベタつきが気になる場合は、次のようなポイントで製品を選んでみましょう。
- 「皮脂コントロール」「頭皮環境の改善」などの表記があるもの
- 抗炎症・抗酸化・殺菌成分が含まれているもの
- アルコール過多でない、低刺激な処方のもの(乾燥による皮脂のリバウンドを防ぐ)
育毛剤の選び方や使い方などは、以下の記事でも詳しく解説しています。
まとめ|ベタつきの原因を知ってサラサラ頭皮を取り戻そう!

頭皮のベタつきの原因から具体的な対策に関する重要ポイントは、以下のとおりです。
- ベタつきの原因は、脂性肌・乾燥肌などタイプによって異なる
- 自分の頭皮タイプを知り、合ったシャンプーを選ぶことが第一歩
- 正しい洗髪方法をマスターし、頭皮に負担をかけないようにする
- 食生活や睡眠など、生活習慣の見直しもベタつき改善には不可欠
- セルフケアで改善しない場合は、迷わず皮膚科医に相談する
頭皮のベタつきは、正しい知識を持ってケアを続ければ、改善が可能です。
本記事を参考に、あなたに合ったケア方法を見つけ、一日中続くサラサラで快適な頭皮と髪を手に入れてください。