【医師監修】抜け毛対策完全ガイド!原因からすぐできる対策まで徹底解説!

【医師監修】抜け毛対策完全ガイド!原因からすぐできる対策まで徹底解説!

抜け毛は、生きていれば誰でも自然に起こる生理現象です。

しかし、抜け毛の量や頻度が増えて薄毛になると、それは多くの方にとって深刻な悩みになります。

「なぜ自分の髪は抜けるのか?」「何をすれば改善するのか?」と疑問に思っていませんか。

本記事では、抜け毛の原因から適切な対策まで、抜け毛に関する情報を徹底的に解説します。

あなたの抜け毛の悩みを解決し、健康な髪を取り戻すため、ぜひ本記事をご活用ください。

抜け毛発生のメカニズム〜毛周期との関係性〜

抜け毛発生のメカニズム〜毛周期との関係性〜

抜け毛は量が少なければ特に問題はありませんが、量が多い場合に放置すると、薄毛が進行してしまう可能性があります。

そもそも髪の毛には、「ヘアサイクル(毛周期)」と呼ばれる周期があります。

これは、髪の毛が生えて抜け落ち、再び生えてくるまでのサイクルのことです。

ヘアサイクルは成長期、退行期、休止期の3つに分かれており、通常の場合、成長期がもっとも長く、その後他の2つの期間を経て髪の毛は自然に抜け落ちます。

しかし、何らかの原因でヘアサイクルが乱れると、成長期が短縮され、十分に成長する前に抜け落ちる髪が増えてしまいます。

これこそが、薄毛が進行するメカニズムです。

男性の薄毛は、男性ホルモンの働きや遺伝が原因であるAGA(男性型脱毛症)が多く見られますが、こういったものとは別の原因で、抜け毛が増えてしまう場合もあります。

女性は、特に更年期や出産・妊娠の時期などは目立ってホルモンのバランスが崩れやすくなり、抜け毛の量が増える方が多いと言われています。

危険な抜け毛のサインはこれ!

危険な抜け毛のサインはこれ!

先述の通り、抜け毛は誰にでも起こる自然な生理現象ですが、いつもと違う抜け毛には、十分な注意が必要です。

ここからは、危険な抜け毛に見られる特徴をご紹介します。

あらかじめサインを知っておくことで、早めの対策につなげられます。

抜け毛が細い・短い

通常、健康な髪の毛は一定の太さと長さを保っています。

しかし、抜けた毛がいつもよりも明らかに細く、短い場合は、ヘアサイクルが正常に機能していない可能性があります。

これは、成長期が短縮された結果として起こり、髪が十分に成長する前に抜けてしまっている状態です。

特に、生え際や頭頂部など、特定の部位の毛が細く短くなっている場合は、脱毛症の初期症状である可能性も考慮する必要があります。

早めに専門医に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

抜けた毛の毛根のふくらみが小さい

抜けた毛の毛根を観察することも、抜け毛の危険度を判断する上では重要なポイントです。

健康な毛根の場合、白っぽく丸みを帯びた形をしています。

一方、以下のような毛根は、危険な抜け毛である可能性があります。

  • 毛根が黒ずんでいる:頭皮環境が悪化し、炎症を起こしている可能性がある
  • 毛根がない:髪の毛が成長しきらずに途中で切れてしまっている可能性がある
  • 毛根が細く、萎縮している:栄養不足や血行不良により、髪の毛が十分に成長できていない可能性がある

抜け毛の本数が多い

1日に抜ける髪の毛の本数は、一般的に50~100本程度と言われています。

しかし、季節の変わり目や体調の変化などにより、一時的に抜け毛が増えることもあります。

そのため、抜け毛の本数だけで危険度を判断するのは難しいですが、以下のような場合には、注意が必要です。

  • 抜け毛が急激に増えた:何らかの原因により、ヘアサイクルが乱れている可能性がある
  • 洗髪時やブラッシング時に大量の毛が抜ける: 髪の毛が弱っている可能性がある
  • 枕や洋服に大量の抜け毛が付着している: 薄毛が進行している可能性がある

これらの状態が続く場合は、早めに原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。

抜け毛が増える原因

抜け毛が増える原因

抜け毛が増える原因は、人によってさまざまです。

以下では、薄毛のさまざまな原因について、解説します。

原因を特定し、適切な対策を講じることが、健康な髪を取り戻すための第一歩です。

遺伝的要因

特にAGA(男性型脱毛症)は、遺伝的な要素が大きく関与していると考えられています。

親族に薄毛の方がいる場合、AGAを発症するリスクが高まるため、注意してください。

遺伝的な要因による抜け毛には、専門的な治療が必要となる場合もありますので、悩んだら医師に相談してみるのがおすすめです。

生活習慣の乱れ

不規則な食生活や睡眠・運動不足は、髪の成長に必要な栄養素の不足や血行不良を引き起こし、抜け毛を増加させる原因になります。

バランスの取れた食事や質の高い睡眠、適度な運動で健康的な生活習慣を送ると、薄毛を予防し、健康な髪を育てることにもつながります。

女性の薄毛を食事で改善!今日からできる食生活の見直しと対策

過度なストレス

ストレスは、自律神経の乱れや血行不良を引き起こして頭皮環境を悪化させるため、抜け毛を増加させる原因になります。

また、ストレスが増えるとホルモンバランスが乱れ、抜け毛に影響を与える可能性があります。

適度な休息やリフレッシュで、溜まったストレスはしっかりと解消するのが大切です。

喫煙

喫煙は、血管を収縮させ、血行不良を引き起こすため、薄毛を促進する原因になります。

血行不良だけでなく、細胞にダメージを与える活性酸素を増加させるため、髪の細胞に悪影響を及ぼし、髪の老化を早めることにもつながります。

最近薄毛が気になってきたな、と思ったら、禁煙を行うことも非常に効果的です。

ヘアスタイル・カラーリング

ポニーテールなど、髪を強く引っ張るヘアスタイルは、牽引性脱毛症の原因となることがあります。

また、頻繁なカラーリングやパーマは頭皮や髪にダメージを与え、抜け毛を増加させる可能性があります。

ヘアスタイルやカラーリングは、頭皮や髪への負担を考慮し、適切な方法・頻度で行うようにしましょう。

なお、以下の記事では、女性に多く見られる「牽引性脱毛症」について解説しています。

牽引性脱毛症の原因や症状に加え、改善・予防方法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:女性の牽引性脱毛症|原因・症状・治し方などを解説育毛剤の種類

紫外線によるダメージ

紫外線は、頭皮の乾燥や炎症を引き起こし、髪のタンパク質を破壊するため、抜け毛の原因になります。

外出時には、帽子や日傘を利用するなど、紫外線対策を徹底しましょう。

間違った髪の洗い方

以下のような髪の洗い方は頭皮を傷つけ、乾燥や炎症を引き起こし、抜け毛を増加させる原因になります。

  • 熱すぎるお湯でのシャンプー
  • 爪を立ててゴシゴシ洗う
  • すすぎ残し

シャンプーはぬるま湯で優しく行い、すすぎ残しがないように丁寧に洗い流しましょう。

自宅ですぐできる抜け毛対策

自宅ですぐできる抜け毛対策

抜け毛の悩みを解決するためには、日々の生活習慣を見直し、自宅でできる対策を取り入れることが大切です。

以下では、今日から始められる効果的な抜け毛対策をご紹介します。

生活習慣を見直す

健康な髪を育むためには、バランスの取れた食生活、質の高い睡眠、適度な運動が不可欠です。

偏った食事や睡眠不足は、頭皮や髪への栄養供給を妨げ、抜け毛の原因となることがあります。

普段の自分の生活を見直し、できることから、少しずつ改善していきましょう。

具体的には以下の通りです。

  • バランスの取れた食事:丈夫な髪を作るのに必要な、タンパク質、ビタミン、亜鉛を積極的に摂取するのがおすすめです。
  • 質の高い睡眠:睡眠不足は成長ホルモンの分泌を妨げてしまいます。毎日7~8時間の睡眠時間を確保しましょう。
  • 適度な運動:血行を促進するため、まずはウォーキングやジョギングなどの軽い運動から始めてみましょう。

適度にリフレッシュする

ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、血管を収縮させて頭皮の血流を悪化させます。

自分に合った方法でストレスを解消し、心身ともにリラックスできる時間を作りましょう。

具体的には以下の通りです。

  • 趣味の時間を作る:好きな音楽を聴いたり、映画を観たり、読書をしたり、趣味に没頭する時間を作りましょう。
  • アロマテラピー:リラックス効果のあるアロマオイルで、心身をリラックスさせましょう。
  • 瞑想やヨガ:瞑想やヨガは、心身の緊張を和らげ、ストレスを軽減する効果があります。

適切な頭皮ケアを行う

頭皮は、いわば髪の土壌です。

健康な髪を育むためには、頭皮環境を整えることが必要不可欠です。

正しい髪の洗い方や頭皮マッサージなどを取り入れることで、頭皮を清潔に保ち、血行を促進しましょう。

具体的な方法は、以下の通りです。

  • 髪の洗い方:シャンプーはしっかりと泡立てた後、優しく丁寧に洗い、すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流しましょう。爪を立てずに、指の腹でマッサージするように洗うのがポイントです。
  • 頭皮マッサージ:頭皮マッサージは血行を促進し、頭皮への栄養供給を助けます。髪を洗う時はもちろん、お風呂上がりなどに、指の腹で優しくマッサージしましょう。

抜け毛予防に効果的なシャンプーを使う

シャンプーは、頭皮の汚れを落とし、清潔に保つために重要なアイテムです。

抜け毛予防に効果的なシャンプーを選び、正しく使用すれば、頭皮環境を整え、抜け毛を予防できます。

具体的には、以下のようなシャンプーを選ぶのがおすすめです。

  • アミノ酸系シャンプー:頭皮に優しい成分で、必要な皮脂を取りすぎることがありません。乾燥肌や敏感肌の方におすすめです。
  • 育毛シャンプー:育毛成分が配合されたシャンプーは、髪の毛を洗いながら頭皮を適切に保湿したり、抗炎症成分でかゆみを抑えたりして、髪の成長を助けます。

紫外線から頭皮を守る

紫外線は頭皮にダメージを与え、乾燥や炎症を引き起こすことがあります。

強い日差しの日には、日傘や帽子を着用し、紫外線から頭皮を守りましょう。

UVカット効果のあるヘアケア製品を使用するのも効果的です。

【男女別】抜け毛の原因と対策

【男女別】抜け毛の原因と対策

抜け毛の原因は、男女で異なる場合があります。

それぞれの原因を理解し、適切な対策を行うことが、薄毛の悩みを解決する近道です。

以下では、男性と女性それぞれの抜け毛の原因と対策、そしてタイプ別のケアについて解説します。

男性の抜け毛

男性の抜け毛でもっとも多い原因の一つが、AGA(男性型脱毛症)です。

AGAは、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンが、ヘアサイクルを短縮させることで進行します。

AGAの対策は以下の通りです。

対策詳細
AGA治療薬の使用フィナステリドやミノキシジルなどのAGA治療薬は、DHTの生成を抑制したり、血行を促進すれば、薄毛の進行を遅らせ、発毛を促進する効果が期待できます。
専門クリニックでの治療AGA専門のクリニックでは、内服薬や外用薬の処方だけでなく、頭皮への直接的な注入治療や生活習慣の改善指導など、より専門的な治療を受けることができます。
生活習慣の見直しバランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動など、健康的な生活習慣を心がけることは、AGAの進行を遅らせることにもつながります。

女性の抜け毛

女性の抜け毛は、男性とは異なる原因で起こることがあります。

特に、産後や更年期の抜け毛は、女性特有の原因として挙げられます。

女性特有の抜け毛に有効な対策は以下の通りです。

対策詳細
ホルモン補充療法更年期などで女性ホルモンが減少している場合には、ホルモン補充療法を取り入れると、抜け毛の改善が期待できます。ただし、医師の診断のもと、適切な治療を受けることが必要です。
産後のケア産後の抜け毛は一時的なものであることが多いですが、放っておくと薄毛が進行してしまう可能性もあります。バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけ、ストレスを溜めないことが大切です。
栄養バランスの取れた食事髪の成長に必要なタンパク質、ビタミン、亜鉛などを意識して摂取すると、抜け毛を予防できます。

関連記事:【医師監修】産後の抜け毛は放置NG?主な原因とセルフケアを紹介

タイプ別に、合った対策を見つけよう

頭皮のタイプによって、抜け毛対策のための適切なケア方法は異なります。

自分の頭皮タイプを理解し、それぞれに合った対策を行うことが、抜け毛予防につながります。

頭皮のタイプは、一般的に以下の3種類に分けられます。

  • 乾燥肌:頭皮が乾燥しやすく、かゆみやフケが出やすいタイプ
  • 脂性肌:皮脂の分泌が多く、ベタつきやすいタイプ
  • 敏感肌:刺激に弱く、炎症を起こしやすいタイプ

頭皮タイプ別のケア方法は、以下の通りです。

頭皮タイプケア方法詳細
乾燥肌保湿力の高いシャンプーを使用アミノ酸系シャンプーなど、頭皮に優しい成分配合のシャンプーを選びましょう。洗いすぎにも、注意が必要です。
脂性肌洗浄力の高いシャンプーを使用皮脂をしっかり落とせるシャンプーを選びましょう。ただし、洗いすぎると逆に乾燥を招くため、1日に何度も洗うのは避けましょう。
敏感肌低刺激性のシャンプーを使用添加物が少なく、刺激の少ないシャンプーを選びましょう。パッチテストを行うなど、事前に肌との相性を確認することをおすすめします。

まとめ:今日からできる対策で、抜け毛の悩みを解決しよう

まとめ:今日からできる対策で、抜け毛の悩みを解決しよう

本記事では、抜け毛対策について、原因の解明から具体的な対策まで解説しました。

抜け毛の原因は人それぞれであり、AGA、ストレス、生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの変化など多岐にわたります。

しかし、原因を特定し、適切な対策を講じることで、抜け毛の悩みを解決し、健康的な髪を取り戻すことは可能です。

本記事で得た知識を活かして、自信あふれる毎日を送りましょう。

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五藤 良将(ごとう よしまさ)
五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。 研究分野:糖尿病、AGEs、動脈硬化、 免許・資格: • 医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員著書、論文所属 • 医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長  • 医療法人社団五良会 理事長 専門領域: • 医療 > 外科・内科以外の診療科 > 皮膚科 • 医療 > 外科・内科以外の診療科 > 美容皮膚科