「海に行くのは大好きだけど、髪がギシギシに痛むのが気になる・・・」
「せっかく染めたヘアカラーが、海に行ったらすぐに落ちてしまった」
そんな経験、あなたにもありませんか?
夏の楽しみといえば、やっぱり海水浴ですよね。
でも一方で、「髪へのダメージが心配で、思いきり楽しめない」という声も少なくありません。
過去に髪がひどく傷んでしまい、海に行くのをためらってしまう方もいるでしょう。
そこで本記事では、海で髪が傷む原因から、誰でも簡単にできる予防法、さらに海水浴後の正しいヘアケアまで徹底解説します。
海で髪の毛が痛む原因

海で遊んだ後、髪がギシギシしたり、ヘアカラーが抜けてしまったり…。
なぜ海に行くと、髪は普段以上にダメージを受けてしまうのでしょうか。
ここでは、髪が海で深刻なダメージを受ける5つの理由を詳しく解説します。
原因を知ることで、海でのヘアトラブルを防ぐヒントが見えてくるはずです。
原因1:海水の塩分によるダメージ
健康な髪の毛は、表面が弱酸性(pH4.5〜5.5)の状態に保たれています。
この弱酸性が、髪の表面を覆うウロコ状の「キューティクル」を引き締め、外部刺激から内部を守る鎧の役割を果たしています。
しかし、海水は弱アルカリ性(pH約8.0)です。
髪が海水に触れると、表面がアルカリ性に傾き、引き締まっていたキューティクルが開いてしまいます。
開いたキューティクルの隙間から、髪内部の水分やタンパク質、ヘアカラーの色素などが簡単に流れ出ることで、髪がダメージを受けるという仕組みになっているのです。
状態 | pH | キューティクルの状態 | 髪への影響 |
---|---|---|---|
健康な髪 | 弱酸性 (pH 4.5~5.5) | 引き締まっている | 内部の栄養を保持し、ツヤがある |
海水に浸かった髪 | アルカリ性 (pH8.0前後) | 開いている | 栄養や水分が流出し、ダメージを受けやすい |
原因2:紫外線の影響
肌が日焼けするのと同じように、髪も紫外線によって深刻なダメージを受けます。
特に、海辺は紫外線を遮るものが少なく、水面からの照り返しもあるため、都市部よりもはるかに多くの紫外線を浴びてしまうのです。
紫外線は、髪の主成分である「ケラチン」というタンパク質を破壊してしまいます。
タンパク質が壊れると、髪は強度を失うため、結果的に枝毛や切れ毛、パサつきといったトラブルを引き起こすのです。
さらに、紫外線は髪の色素であるメラニンも分解してしまいます。
メラニンが分解されることで、ヘアカラーがすぐに色落ちしてしまったり、地毛が赤茶っぽく変色する可能性が高くなります。
以下の表は、紫外線の種類別に、髪への影響をまとめたものです。
紫外線の種類 | 髪への影響 |
---|---|
UVA(紫外線A波) | 髪の内部に作用。メラニン色素を分解してヘアカラーの褪色を引き起こす |
UVB(紫外線B波) | 髪の表面に作用。キューティクルを傷つけ、タンパク質を破壊してゴワつきやパサつきの原因となる |
原因3:濡れた髪と紫外線による強いダメージ
濡れている髪は、乾いている髪よりも、はるかにダメージを受けやすい状態です。
これは、髪が濡れると、キューティクルが水分を含んで少し開いた状態になることが原因。
さらに言えば、海水浴中の髪は、「海水のアルカリ性」と「水分」のダブル効果でキューティクルが全開になっています。
その無防備な状態の髪に、強力な紫外線が直接降り注ぐと、髪内部のタンパク質や水分が一気に破壊されます。
これが「濡れた髪 × 紫外線」という、髪にとって最悪のダメージコンボです。
髪の状態 | キューティクル | 紫外線ダメージ |
---|---|---|
乾いた髪 | 閉じている | 比較的受けにくい |
濡れた髪 | 開いている | 非常に受けやすい |
原因4:乾く、濡れるの繰り返し
海で遊んでいると、髪は「濡れる→乾く」を何度も繰り返します。
このプロセスも、実は髪にとって大きなストレスとなります。
キューティクルの開閉が急激に繰り返されることで、次第にキューティクルが摩耗し、ささくれ立ったり剥がれ落ちたりしてしまいます。
キューティクルが傷つくと、髪表面はザラザラになり、手触りが悪化。
さらに光の反射が乱れてしまうため、髪のツヤも失われてしまうのです。
原因5:海上がりのシャンプー
海から上がった後は、海の家などのシャワー施設を利用する方も多いでしょう。
しかし、シャワー施設に備え付けられているシャンプーには、注意が必要です。
不特定多数の人が使うことを想定したシャンプーは、洗浄力が非常に強い「高級アルコール系」のものであるケースが多いのです。
高級アルコール系のシャンプーは、ダメージを受けて敏感になっている髪や頭皮から、必要な皮脂まで根こそぎ洗い流してしまいます。
結果として、髪の乾燥をさらに悪化させ、頭皮トラブルを引き起こす原因にもなりかねません。
髪の毛を守る!海に入る前にできる対策

海で起こされる髪へのダメージは、海に行く前に準備しておくことで大幅に軽減できます。
「どうせ濡れるから」と油断せず、前日と当日に予防をしておくことが、髪を健康に保つための重要な鍵です。
ここからは、誰でも簡単に実践できる事前の対策を紹介します。
海に行く前日と当日に分けて紹介するので、ぜひ試してみてください。
【前日】保湿系トリートメントをする
海に行く前日は、お風呂でいつもよりも入念なヘアケアを行いましょう。
ヘアマスクや保湿系トリートメントを使い、髪の内部に水分と栄養をたっぷり補給すると良いでしょう。
髪が乾燥していると、スポンジのように海水を吸い込みやすくなってしまいます。
しかし、あらかじめ髪を潤いで満たしておけば、ダメージの原因となるアルカリ性の海水の侵入を最小限に抑えられるのです。
トリートメントをつけた後、蒸しタオルで髪を包んで数分間置くと、より成分が浸透しやすくなるのでおすすめです。
【当日】お団子や三つ編みをする
海に行く際は、髪をゆるく下ろしておくのではなく、お団子や三つ編みなどでまとめておくことをおすすめします。
髪をまとめておくと、以下のようなメリットがあります。
- 紫外線に当たる面積を減らせる
- 潮風による髪の絡まりを防げる
- 海水に触れる部分を最小限にできる
しかし、きつく結びすぎると逆に頭皮に負担がかかるので、少しゆるめにまとめるのがポイントです。
水着との相性が良いヘアアレンジを取り入れることで、おしゃれに賢く髪を守りましょう。
ヘアアレンジ | 期待できる効果 | ポイント |
---|---|---|
高めのお団子 | 最も海水に濡れにくい。 首筋の日焼け対策にも。 | 崩れにくいように、ピンやヘアゴムでしっかり固定する |
三つ編み・編み込み | 髪の絡まりを強力に防ぐ。 見た目もおしゃれ。 | 毛先までしっかり編み、ゴムで留める |
ツインテール | 手軽にできる。 帽子もかぶりやすい。 | 低めの位置で結ぶと、大人っぽい印象になる |
【当日】洗い流さないトリートメントをする
家を出る前や海に入る直前のケアとして、洗い流さないトリートメントは必須アイテムです。
使用目的は、髪の1本1本を油分でコーティングし、保護膜を作ることです。
この保護膜が、海水が髪に直接触れるのを防ぎ、紫外線ダメージを軽減するバリアの役割を果たします。
特に、水を弾く効果のあるシリコーン系のオイルは、保護目的で非常に効果的です。
毛先など、特に痛みが気になる部分には、少し多めにつけましょう。
洗い流さないトリートメントには、オイルやミルク、ミストタイプなどがあります。
タイプ別におすすめの髪質や特徴をまとめると、以下の通りです。
トリートメントタイプ | おすすめの髪質 | 特徴 |
---|---|---|
オイル | 普通毛~太い髪、乾燥毛 | 保湿力とコーティング力が高い。ツヤが出る。 |
ミルク | 細い髪~普通毛 | べたつかず、しっとりまとまる。内部補修効果も期待できる。 |
ミスト | 細い髪、猫っ毛 | 軽いつけ心地で、ふんわり仕上がる。手軽に使える。 |
【当日】髪用のUVカットスプレーを使う
顔や身体に日焼け止めを塗るのと同じくらい、髪のUVケアも重要です。
最も手軽で効果的なのが、髪用のUVカットスプレーです。
髪全体にまんべんなくスプレーするだけで、紫外線から髪を守ってくれます。
海で使う場合は、汗や水に強いウォータープルーフタイプを選ぶのが鉄則です。
また、効果を持続させるため、2~3時間おきにこまめにスプレーし直すのも忘れずに。
【当日】帽子やスカーフを使う
UVスプレーと合わせて活用したいのが、帽子やスカーフといった物理的な日除けアイテムです。
UVカット加工された帽子やつばの広いハットは、頭皮と髪を紫外線からしっかりと守ってくれます。
特に、髪の分け目は地肌が露出しており日焼けしやすい部分のため、重点的に保護しておきましょう。
ビーチでおしゃれを楽しみたい方は、スカーフをターバンのように巻くのもおすすめです。
物理的な遮光は最も効果的な紫外線対策なので、ぜひ取り入れてみてください。
海から出た後の正しいケア方法

どんなに万全な対策をしても、海で遊んだ髪は少なからずダメージを受けています。
大切なのは、その日のダメージをその日のうちにリセットすることです。
海から帰った後のアフターケアが、今後の髪の状態を大きく左右します。
以下で紹介するアフターケアを実践し、症状が長引かないようにしましょう。
すぐに真水で髪を洗う
海から上がったら、できるだけ早くシャワーを浴び、真水で髪を洗い流しましょう。
髪に付着した海水(塩分)や砂は、放置すればするほどダメージを進行させます。
まずはシャンプーを使わず、ぬるま湯で1〜2分かけて丁寧に予洗いをしましょう。
予洗いだけでも髪表面の汚れの7割程度は落とすことができると言われており、アルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻すきっかけになります。
このひと手間が、後のシャンプーやトリートメントの効果を格段に高めてくれるのです。
保湿効果の高いシャンプーでしっかり洗う
予洗いの後は、シャンプーで髪と頭皮を優しく洗い上げます。
このときに使うシャンプーは、洗浄力がマイルドで保湿成分が豊富な「アミノ酸系」や「ベタイン系」のものが最適です。
たっぷりと泡立て、爪を立てずに指の腹で頭皮をマッサージするように洗いましょう。
髪の毛自体は、泡で包み込むように優しくなでるだけでも十分です。
ごしごし擦るとキューティクルをさらに傷つけてしまうので、絶対にやめましょう。
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トリートメントで丁寧に保湿する
シャンプー後は、ダメージ補修効果の高いトリートメントで、失われた水分と栄養を集中補給します。
ケラチンやコラーゲン、セラミドといった補修・保湿成分が配合された製品を選びましょう。
水気を軽く切った後、毛先を中心にトリートメントを揉み込むようになじませます。
その後、目の粗いコームで優しくとかして全体に行き渡らせ、5〜10分ほど放置すると成分がしっかり浸透します。
このトリートメントパックで、髪の内部を栄養でしっかり満たしてあげましょう。
優しくタオルドライする
シャワーの後は、髪を塗れたまま放置せず、すぐに髪を乾かすことが重要です。
まずは吸水性の高いタオルで、髪を優しく挟み込むようにしてポンポンと叩き、水分をふき取ります。
タオルドライの際も、ゴシゴシ擦るのは厳禁です。
ヘアオイルを付ける
ドライヤーをかける前に、洗い流さないトリートメントをつけましょう。
オイルタイプのものを使うと、しっかりと髪をコーティングし、ドライヤーの熱から守ってくれます。
ヘアオイルを付けた後は、根元から毛先の順に、髪から20cmほど離してドライヤーの風を当て、完全に乾かします。
濡れたまま寝るのはダメージを悪化させる最大の原因なので、注意してください。
ヘアマスクを付ける
寝る前に、疎水性トリートメントや夜用のヘアマスクを使うのも非常に効果的です。
「疎水性」とは、髪の表面をコーティングして水分を弾きやすい健康な状態に近づけることを意味します。
疎水性トリートメントやヘアマスクを使うことで、髪内部に補給した潤いを閉じ込め、寝ている間の枕との摩擦や乾燥から髪を守ってくれます。
翌朝起きたときの髪のまとまりや、指通りの違いに驚くはずです。
まとめ:正しい知識とヘアケアで、海でも輝く美髪をキープしよう!

今回は、海で髪が痛む原因と、具体的な対策について解説しました。
正しい知識を持って適切なケアを行えば、海でのヘアダメージは決して怖いものではありません。
髪の心配をすることなく、夏のイベントを思いきり楽しむために、事前の対策と直後のケアを十分に行いましょう。
今日からできる対策を実践して、夏の海でもツヤ髪をキープしましょう!